オンライン担当一押しのアイテムを深堀りする「服イイ話」。
今回は毎年大人気の「キルティングアウター」を企画したデザイナーと深堀り。
人気の秘密とアップデートしたポイントを聞きました。

デザイナー・企画担当K主にカジュアルアイテムのデザインを担当。
他社でのデザイナー経験も長く、経験豊富。
今回の
深掘り人

オンライン担当N2020年からNYオンラインのメンズブランド担当。
メンズファッションについて勉強中。
お客様のお声からアップデート!
防寒アウターだからこそ
配慮を感じるディテールに注目服イイ話。

(オンライン担当)
今回はキルティングアウターについて深堀りしていきます。NEWYORKERでも定番ですが、毎年根強い人気を誇ります。

(デザイナー)
そうですね。NEWYORKERのキルティングアウターの魅力は、なんといってもオン・オフ兼用しやすいデザインです。ジャケットが隠れるくらいの着丈とシンプルながら機能的なデザインが、ビジネスマンの方々に支持されていると思います。

ほぼ毎年キルティングアウターは登場していますが、年によってデザインが変わったり、アップデートしている部分がありますよね。今年のデザインポイントを教えてください!

今年の一番のポイントはズバリ、“袖が折り返せるようになった”ところです。
「肩幅や身幅でサイズを合わせたときに、袖が長くなってしまい気になる」というお声を一部のお客様からいただいていました。ぴったりサイズで着用したい方、アウターは大きめがいいという方、いろいろな方が自分にぴったりのサイズ感で着られるように袖を折り返せる仕様にアップデートしました。

キルティングアウターでこういった仕様は珍しいんじゃないでしょうか。しかも、折り返した時にコーデュロイの生地が出るようになっていて、きちんとお洒落に見える工夫されているのが嬉しいですね。


襟などほかのパーツの裏にも同じくコーデュロイ生地を使うことでワンポイントになっています。

表生地より濃色の配色になっているので引き締め効果にもなっていますね。

あと細かい部分なんですが、腰ポケットの口部分を玉縁仕様にしています。フラップを外に出しても、中にしまってもサマになるようなデザインになっています。

冬はついついポケットに手を入れてしまいますが、「フラップが中に入ったまま格好悪い状態でお取引先様に会ってしまった!」なんてこともなくなりますね。防寒アウターだからこその嬉しい仕様です。

周りと差がつくメランジ調生地と
暖かいのにすっきりした着用シルエット服イイ話。

NEWYORKERといえば素材へのこだわりが強いですよね。素材について教えてください!

ナイロン×ポリエステルを使用したオリジナル生地です。合繊素材では珍しい、メランジ(杢)と呼ばれる霜降り調が特徴です。無地の合繊素材だと平坦な印象もありますが、“メランジが表面を立体的に見せてくれる”ので高級感があります。いろいろなブランドがキルティングアウターを販売していますが、他とは一味違う見た目なんです。
昨年も同様の生地を使用していたんですが、好評でシーズン中に完売しました。今年は2色にバリエーションを増やし、さらにパワーアップしています。

ナイロンのハリ感もあって、たしかに高級感を感じます

撥水加工を施しているので悪天候でも安心して着用いただけます。

中わたも機能性素材を使用しているんですよね?

はい。TEIJIN FRONTIER社が開発した「SOLOTEX® × SUNBUNER」の中わたを使用しています。体から出る蒸気や汗などの水分を吸収して発熱する機能性中わたです。とても軽く、保温性も両立した素材です。

見た目は結構薄手に見えますが、しっかり暖かいので安心です。冬でも着ぶくれしにくいですね。

シンプルなデザインの中に見える
こだわりのディテール服イイ話。

デザインの面でもすっきり見えするような工夫をしています。見ごろに施しているダイヤ柄のキルティングですが、形が少し縦長になっているのですっきりシャープに見えます。
また、縫い柄がサイドで切り替えになっていて、キルティング柄がある部分とない部分があります。デザインにメリハリが出て、自然とウエストがすっきり見えるようになっています。

なかなか言われないと気づけない部分ですが、ちょっとした視覚効果ですっきり見えるので嬉しいポイントですね!

他には、ニューヨーカータータン柄の生地で内ポケットを付けています。スマホやコインケースを入れるのに便利ですし、前を開けたときにちょっとしたアクセントになります。

アウターの内ポケットは意外と使えますよね。スマホやキーケースなど、外ポケットだとちょっと心配なアイテムを入れるのに便利そうです。

あとはファスナー部分。丸い引手はミリタリーやアウトドアの要素からきています。ミリタリーやアウトドアの要素ってすごく実用的なんです。こういう丸い形状の引手だと手袋をしていてもつかみやすいんですよ。
それからファスナーの下部分の布地を少し長めにとっていることで、ファスナーを閉める時にスライダーと下止め部分が合わせやすい仕様になっています。寒い日は手がかじかんでファスナーが閉められないときがありますが、布地が長いとつかみやすいのでスムーズに閉められるようにしています。

これ、以前にお聞きしてとても感動したんです!私はとてつもなく不器用なので、こういった心遣いがすごく嬉しいです。着る人のことを考えてものづくりをしているんだなと感じました。

オン・オフ兼用できるシンプルなデザイン
ビジカジから休日カジュアルまで対応服イイ話。

おすすめのスタイリングはありますか?

ビジネスもカジュアルも、どんなスタイリングにも合うアウターだと思います。ジャケットの上に羽織っても、ジャケットが裾から見えない着丈に設定していますし、少しゆったりめの設計なので厚手のニットを着ても問題ありません。
グレーカラーなら、モノトーンでまとめるとシックで洗練された印象になりますよ。

ぐっと大人っぽいコーディネートですね。オフィスカジュアルにも使えそうです。

休日ならニットとシャツのレイヤードスタイルがおすすめです。フェアアイル柄のニットベストとロンドンストライプシャツといったトラッドな組み合わせはいかがでしょうか。
ボトムスは、今っぽく少しワイドなシルエットを選ぶと古臭く感じさせません。

きれいめからラフなスタイルまで、いろいろなコーディネートが楽しめそうですね!




















