Kilt
- キルトについて -
スコットランドのタータンは日本でいう家紋のような存在。
そのデザインにはそれぞれ歴史と意味があり、氏族ごとにパターンが異なります。
そんなタータンを大きなウール地で編み、腰に巻いたものが「キルト」と呼ばれるスコットランドの伝統衣装です。
前身頃は平らなまま、バックスタイルにプリーツをたたみ、ベルトで固定。
余った部分を肩に回し、ピンで留めたものが発祥とされています。
今シーズンのNEWYORKERのキルトスカートは、現代のスタイルに馴染みやすいようにアレンジしたデザイン。
バックのプリーツは入れず、すっきりとしたシルエットになりました。
Kilt Skirt & Dress
ハウスタータンをベースにしたオリジナルのパネル柄生地は、ふっくらとした表面と、裾に入ったラインが印象的。スッキリとしたシルエットのキルトスカートは、前端のフリンジデザインがポイント。スタンドカラードレスは、きちんと感があり、知的でスタイリッシュな印象に。程よいゆとりがあり、ボタンを開けて羽織としても着用可能です。
オリジナルの生地ができるまで
時間と手間をかけ、丁寧に仕上げたオリジナル生地の加工工程をご紹介。
ションヘル織機
生地を織り上げた「ションヘル織機(しょっき)」とは、各工程に職人の手作業を必要とし、現在主流の最新織機に比べ約1/5程度と、非常に遅いスピードで生地を丁寧に織りあげる機械です。時間をかけてゆっくりと織ることで糸への負担は軽減され、表情のあるふっくらとした生地に織り上がります。また、織目も高密度なため丈夫で長く着用いただけます。今回の柄はひとつのパネルが大きく、普通の織機では織れないためより特別な生地に仕上がりました。
織る前の準備
1.整経(屏風枠経/びょうぶわくたて)
経糸が平行になるよう配列させる
2.整経(タイコ巻取り)
タイコと呼ばれる回転台に
糸を巻き付けていく
3.整経(ビーム巻取り)
織機にかけるため、
タイコからビームに巻き返る
織り付け
4.綜絖差し(そうこうざし)
経糸を織機で上げ下げするために、
機械に1本ずつ経糸を通す
5.織り付け
緯糸をのせたシャトルが経糸の間を
行き来することで生地が織りあがる
フリンジの加工
6.フリンジ加工①
織られていない糸の間に機械が入る
7.フリンジ加工②
糸を撚る
8.完成
フリンジ同士が絡まないよう
タコ糸を通し、完成
織りあがった生地はフリンジの撚りがすぐに取れないよう、
生地の表面を起毛させ、洗いをかける(縮絨/しゅくじゅう)、整理加工を施してから裁断、縫製へと進んでいきます。
Pickup Style
NEWYORKER的おすすめスタイリングをご紹介
定番のトラッドスタイルは
ちょっとしたアレンジがキーポイント
キルトスカートにシャツとカーディガンを合わせた定番のトラッドスタイルは、シャツをチェック柄に、ニットカーディガンを襟付きのものへとシフト。ちょっとした変化でぐっとおしゃれ度がアップします。シャツをニットの袖口から覗かせる、こなれテクニックも忘れずに。
シックな主役スカートは
アクセントカラーで華やかさをプラス
シックなネイビーのキルトスカートを引き立てるのは、鮮やかな配色のマルチボーダーマフラー。クラシックな装いに程よくフェミニンさをプラスしてくれます。仕上げに温かみのあるベージュのピーコートをセレクトすれば、柔らかい印象のトラッドスタイルが完成。
ドレスはボタンを開けて
アウター風の着こなしを楽しんで
スタンドカラードレスのボタンを開けて、アウター風にアレンジ。袖や身幅はややゆとりのあるサイズ感だから、薄手のニットとならレイヤードもお手の物。コートを着用するにはまだ早い秋口にもぴったりです。バッグと足元はブラックのレザーアイテムで上品に引き締めて。
スッキリ見えを意識した
大人のカジュアルスタイル
きちんと感のあるスタンドカラードレスに、コーデュロイのセミワイドパンツを合わせた大人のカジュアルスタイル。重くなりがちな冬のレイヤードはロングなアイテムをチョイスすることで、縦ラインが際立つシルエットに。襟元も深いV字にすれば顔周りもスッキリ。