21 Autumn & WinterLandolt

ランドルト環のように。
円の重なりで描く花『Landolt』

TEXTILE STORY: 群馬県の桐生市で織り上げたカットジャカード「Landolt」。部分的に糸を浮かせながら織り、浮いた部分を後からカットして毛羽を出しています。生地の表裏、カット面にどちらを選ぶか。選んだ面で表情が大きく変わるテキスタイルです。ランドルトはカット面を表にして、毛羽の動きを楽しんでもらえる素材に仕上げました。薄手のグランドと動きのある毛羽のコントラストが印象的です。ジャカード織機には様々な種類があり、それぞれに得意なテクニックが異なります。どんな種類の糸を使うのか、色を何色使用するのか・・・。希望に合わせて織機を選定していきます。欠けた円を組み合わせた抽象的な花柄。幾何柄を用いて描く花は、可愛さだけではない、静かな華やかさがあります。織機には制限も多く、原画を活かしながら柄を表現することに苦労しました。紙に書いた絵を生地にする楽しみや、実現の為に工夫する事を改めて教えてくれた、印象深い素材です。