望月律子さんに倣う、大人正解

Summer Blazer

“ブレザーのニューヨーカー”とも言われ、ブランドのアイコンでもある「紺ブレ」。今の気分でどう着こなすか。その最適解を探ります。着こなしに差が出る。大人が真似したい、夏ブレザーの洗練スタイルをお届け。

プロフィール
スタイリスト
望月律子Mochizuki Ritsuko

小学館「Precious」、講談社WEB マガジン「mi-mollet」などファッション誌を中心に活躍中。
リアリティと程よいトレンド感を備えたスタイリングは働く大人から高い支持を得ている。2021年秋にファッションレンタルサロン「Allons-y(アロンズィ)」をオープン。著書『望月律子のBASIC THEORY』(ワニブックス)が好評発売中。

Summer Blazer

[ Summer Blazer ]

汗ばむ季節も快適に着られるウォッシャブル素材を使用した、NEWYORKER定番のネイビーブレザー。ブレザーの特徴あるディテールはそのままに、軽く羽織れる一重仕立てで、夏の時期も洗練されたトラッドスタイルがお楽しみいただけます。通勤からお出かけまで、様々なシーンでマルチに活躍するアイテムです。

  • Double [7-13号] ¥50,600 CHECK
  • Double [L13-19号] ¥52,800 CHECK
  • Single [7-13号] ¥47,300 CHECK
  • Single [L13-19号] ¥49,500 CHECK
  • Single [L21-25号] ¥51,700 CHECK

ジレ、いつ着る問題に答えを。

ジレっていつ着ればいいのかって質問が結構多くて、皆さん袖がないからいつ着ればいいの?って感覚のようです。でも、袖がない分モコモコせず、アウターとのレイヤードバランスがスマートに決まるし、季節によってインナーを変えたり、アウターも羽織れてシーズンレスで着れる万能アイテム。ジレがあるのとないのとでは、コーディネートの奥行きが全く違ってくるし、ジャケットを脱いだ時もさみしくない。

オーセンティックな紺ブレにジレを重ねて、上半身に一体感と奥行きを。ジレなしでも間違いではないけれど、もう一歩“今”のエッセンスを足すなら、ジレでブラッシュアップするのがおすすめ。柔らかく着崩して、品のいいカジュアル感とミックス感を演出。肩にかけるときは襟を立てても◎

アーシーカラーで叶える、トラッドのアップデート

紺ブレ×チェックスカートだと、モノトーンで合わせがちですが、ここではアースカラーを合わせる事で、いわゆるプレッピーなかわいらしい印象とは違って、配色で魅せる『大人のトラッドスタイル』にコーディネートしてみました。アクセサリー感覚で合わせた眼鏡との相性も抜群です。

ジャケットの袖口を折り返したままの着崩し感があるとやり過ぎず、程よくこなれた雰囲気を出せるんです。今回はチェックのスカートをより一層大人な雰囲気で楽しむのに、切れ味を感じる黒の小物をチョイス。また、ブラウンやベージュ、ネイビー様々な色と相性が良いので、小物の色合わせを変えるだけでもコーディネートの表情を変えて楽しめますよ。

甘さを締める、ネイビーの包容力

異素材のネイビーのワントーンで合わせたジャケット×パンツのセットアップ風スタイル。インナーに合わせたピンクのニットは一見するとレディでフェミニンな印象がするけれど、こういう風にジャケット中から覗かせるくらいのバランスで取り入れると、オーセンティックなジャケット×パンツのスタイルに程よく甘さをプラスできて今の気分かな、と思います。

袖口にボタンがあると、きれいにおろしてボタンを見せようとしがちですが、このジャケットは裏地が付けていないので、シャツ感覚でさらっとラフにまくってみて。アクセサリーはシルバーを効かせて、ボタンとリンクさせるのがポイント。

抜け感は、前を開けるところから始まる

ジャケットに合わせるインナーとなると皆さんシンプルなものを選びがちですよね。今シーズンはこういったロング丈のシャツやシャツテールになっているブラウスも多いですよね。そういったロング丈のインナーとジャケットを重ねて、あえて丈バランスの違いを出す事で、きちんとしたジャケットの印象がこなれて見えて、プラスコーディネートに動きを出してくれるんですよね。

シャツワンピースはただ着るのではなく、生地と体の間に空気を入れるような感じで首回りや前を開けるって感覚かな。折り返したカフスも、縫い目のある切り替え部分からペタッと折らずに手前で折り返すのがポイント。シャツはカフスも首回りも空気を含ませるようなイメージで着こなすと、フワッとニュアンスが付いて、柔らかさのあるこなれた印象に変わりますよ。

シャツとジャケットの硬さに、丸みを足す

麻が入っているシャツは素材の特性上、型が付きやすいんですよね。なので、こうやって首回りや胸元を軽く握るイメージで少し揉んであげると顔周りに緩やかな曲線が生まれて、ジャケット×シャツのマスキュリンな合わせに、大人の女性の色気をひとさじプラスした雰囲気に着こなす事ができるんです。

着こなしのポイントはシャツの裾を出したところ。このシャツは丈が絶妙でアウトにしてもスタイルアップして見え、後ろはジャケットから程よく出る丈なのでヒップをカバーしつつ、きちんと感だけでまとまらない着こなしになるんです。バッグに巻いたスカーフは、あえて長めに垂らす事でシャープな着こなしの中にひらひらと揺れる動きを出して、コーディネートにしなやかさを感じさせることができるんですよ。

リゾーティーな抜け感に、あえてのきちんと

このリゾーティーな感じって実はエレガントでレディな印象が強いので、そこに襟、ラペルのあるジャケットを合わせる事で、甘辛だけではない‘‘切れ味‘‘を足すという意味でも使えるアイテム。ほっこりしちゃうな…とか、ワンマイルスタイル見えするカジュアルスタイルにさらりと羽織るだけで、シャープなエッセンスが加わります。

ネイビーの色が入ってくることによって、オレンジベースのスタイルにメリハリが利く。これが黒だとコントラストが強すぎて、キャメルだとぼんやりしてしまう。ダークカラーだけマイルドに引き締めてくれる‘‘ネイビー‘‘なのがポイント。トラッド見えするアイテムをトラッドに着ることって、それは間違いなく素敵なのだけど、テイストミックスする事で、より今っぽい気分で楽しめて、それぞれの良さが効果的に生きてくる、それがテイストミックスの面白さなんですよね。

ワンピースに、“大人の奥行き”を足す方法

ワンピースってどうしても上下でメリハリをつける事ができないので、ワンパターンになりがち。ジャケット+ニットなど上半身のレイヤードすることで奥行き出して表情を変えてコーディネートしてみました。ジャケットは襟が立つとぐっとシャープに見えるので、ニットを挟むことできれいにキープできるんです。ストールを巻くのとは違ったこなれ感が出て、実用性とおしゃれを両立できるんですよ。

今回は上半身にワンピース×ジャケット×ニットの3つのアイテムをレイヤードしたので、重たく見えないようにウエストリボンをあえて垂らして動きを出し、シャープで軽やかな印象にしてみました。土っぽくならない色選びも重要です。

クレジット表記のないものはご本人の私物・参考商品となります。ご了承くださいませ。

  • Styling&Model :Mochizuki Ritsuko
  • Photographs : Shungo Tanaka
  • Hair&Make : chiSa
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