いま気になる女性がもつ美しさ、自分らしいスタイル、大切にしたい思いとは?
ゲストが選んだSIPULIの着こなしとインタビューを通して、 日々の暮らしを心地よく彩るためのヒントやきっかけを探ります。
今回のゲストはテレビのコメンテーターや雑誌のモデルとしてマルチに活躍する食育インストラクターの和田明日香さん。
飾らないさっぱりとした生き方に共感を持つ女性が急増する和田さんに、お仕事や育児との向き合い方、暮らしについて伺いました。
「仕事とプライベート、
しっくりくるのは両輪説」
まずは、料理の道に進もうと思ったきっかけを教えてください。やはり、お姑さんであり料理愛好家である平野レミさんの影響が大きかったのでしょうか。
いろいろなところでネタになっていますけど、当時は本当に料理が何も出来なかったので、嫁いだ先がレミさんのお家だったということで、このままではあまりにも失礼だぞ、と思ってはじめたのがきっかけではあります。だからといって急に興味が湧いたわけではなく、料理をしっかり勉強したいと思ったのは、子どもを妊娠したことが一番大きいです。妊娠中に読んでいた妊婦ダイアリーに、「今ごろ足の指が出来始めています。そろそろこの骨が作られ始めます」って細かく書いてあるのを読んで、今日食べたカツ丼で足の指が出来てるんだ！ということを目の当たりにして意識が変わったのを覚えています。
料理家などではなく食育インストラクターの資格を取ろうと思ったのは何故ですか？
レミさんの料理のアシスタントの他に、「平野レミが姑になったらしい、そこに来た嫁も態度がデカくて面白い関係らしい」みたいな感じで、嫁姑の対談の話お仕事が増えてきたんです。すると徐々に明日香さんも料理を提案してください、という依頼が来るようになりました。最初はほんとに素人だったので、お金をもらって料理の仕事なんて出来ない、と思ってしまって。そんなときに夫が、「和田明日香さんに、っていう指名のお仕事がくるなんて、そんなありがたい話はなかなかない。資格でもとってみれば自信がつくんじゃない？」と言ってくれたんです。なので、資格なら何でもよかったんです。でもせっかく時間を割いて勉強するなら子育てにも活かせる食育インストラクターという資格がいいなと思って。
お仕事で成功したことや嬉しかったことは？
始めは、お仕事が出来ること自体が嬉しかったですね。就職せずに結婚して主婦をしていたので、社会に出て知らない大人とアイディアを出し合って、１つのものを作り上げる事はなんて楽しいんだろう、って思ってました。最近になって嬉しいのは、わたしが作ったレシピに対して「これを作ったらセロリが食べられるようになりました」など反響をいただいた時。私が提案した料理が人の家のごはんになって、さらにアレンジして自分のものにしてくれて、その家庭の味になってくれたときには、自分の細胞を少しでもそのご家庭に生かしてもらえた気がして。ちゃんと誰かに届いて、誰かのためになっていると感じる時に、お仕事していてよかったなって思います。
料理やレシピを考える中でこだわっていることは？自分なりのポイントなど。
一つは絶対にどこのスーパーでも売っているものを使うこと。もう一つは工程をとにかくシンプルにすること。レシピを考えるときには、料理のことなんてチンプンカンプンだったときの自分に届けたい、という気持ちで作っているので、自分は難しいことが出来るようになったとしても、届けるレシピは料理に抵抗がある方や初めて見る方に対して「私もそうだったけど、これだったらできるよ」っていう気持ちでやってます。シンプルに簡単に。
9月28日には、最新刊『和田明日香のほったらかしレシピ 献立編』（辰巳出版）が発売されるそうですね。どんな内容になりそうでしょうか？
昨年の夏に出した『ほったらかしレシピ』の第2弾になります。第1弾は、“ほったらかすことで美味しくなるレシピ”をご紹介しました。例えば下味をつけておいてあとは焼くだけ、ほったらかしている間に野菜から水分が出て美味しくなる、炊飯器に入れてスイッチを押せばキッチンにさえいなくてもいい、などなど。
第2弾では、同じことやってもつまらないので新しいアイデアを盛り込んでみました。例えば、献立を4〜5品用意して、これだけの品数も下ごしらえの工夫次第で楽ちんに作れますよ、とか、スープジャーを使って保温調理のレシピを紹介してみたり、より日々のリアルな食卓に寄り添った提案を意識しました。そうはいっても時間がないと、”今日は焼きそばです”、という日もあると思うので、そんな時は盛り付け方をアレンジすることでなんとか2品にごまかせます（笑）など、困った時のちょっとしたアイデアもご紹介しています。
それは楽しみですね。そんなお忙しい日々の中で仕事とプライベートを両立するのは大変なことかと思いますが、プライベートにおいて大事にしていることは？
両立の秘訣、よく聞かれることなんですけど、どうしてか“両立”という言葉があまりピンときていなかったんですよね。”両立”っていうと、どっちも立たせなきゃいけないみたいで、そんなしんどいことやってられない！って思ってしまって。それで最近発見したのは”両輪”なんじゃないかということ。自転車は、どちらかの車輪が止まってしまえば走れないのと同じで、家の外での時間があるから、子どもとちゃんと向き合えたり、家族ってありがたいなと思えるんだろうと。こんな料理を作ったら子どもにウケたから次の仕事に活かそうとか、逆に仕事で学んだことを、世の中ってこういうことなんだぞ、と子どもに伝えてみたり。どちらかだけで力を発揮できる人ももちろんいると思うんですが、私の場合は両輪説が今一番しっくりきています。なので大事にしていることといえば、あえて境目を曖昧にすることかな。
疲れた時のリフレッシュ方法は？
ビールです。それしかないです（笑）。17時になって職場を出て、お迎えに行って、晩ごはんもくたくたで作って、はい出した、はい座った、はいプシュ。その時が1日の絶頂です（笑）。
最近のマイブームを教えてください。
一つはフォームローラーです。自粛中に食べることしか楽しみがなかったので、ムクむは太るはで。自粛明けが見えてきた頃にこれはまずいと思って、かといって運動は苦手なので、ネットでこれを見つけて購入しました。夜寝る前に腰や太ももにコロコロするんですが、痩せる訳ではないけど、みるみるムクみが取れてくるんですよ。あとはすごくよく眠れるようになりました。肩こりにも良くて、いろんな人にお勧めしています。
もう一つは本です。本はずっと好きなんですが、最近読んでいるのは菌や微生物についてや、土や循環に関するもの。近頃はコロナのこともあって、菌やウィルスとの共生、というような話を聞いたりしますよね。この本の著者、小倉ヒラクさんという方は以前インタビューで家に伺った事があるのですが、いろいろな菌を作っているからか、空気がすごくて、菌が生きているというか、なんとも言えない不思議な空間だったんですよね。それで思い出して読んでみたり。この藤原辰史先生の本は、人間を一本のチューブに見立てて生物の循環について考えたり、未来の食はどうなっていくのか、などが書かれています。気になったところにはとりあえず付箋を貼っておいて、今考えていることのヒントになりそうだな、っていう時に取り出してまた読んでみたり。いろいろな考え方を自分の中に蓄積できていると、選択を求められたり悩んだりした時にいい方をチョイスできる自分で居られるかなと思って、本はすごく大事にしています。
モデルとしても活躍されていますが、好きなファッション、洋服選びで大切にしていることはありますか？
普段はTシャツにGパンと、古着が好きです。子どもがいて動きやすいから、というよりはシンプルにそれが好きだから。選び方については、家具や調理器具はいいものを長く使うようにシフトしてきたんですけど、服はワンシーズンこれで楽しめたらいいや、という買い方していたところがどこかにあって。でも最近見た番組で、服を作るのに地球に負荷をかけていることを知ったんですが、その内容がすごく衝撃で、このままでは大変だなと思わせるものだったんです。そういう意味でいうと好きで買っていた古着は地球にとっていい選択といえたんだなと、急に自分の中で古着の価値が上がりました。新しい服を買う時には、この企画だからという訳ではないですが、植物由来のもので染めているとか、作る工程でエコな取り組みをしている、というのが一つでもあると、選ぶ理由として大きいのかなと思います。
「先にゴールを設けるより、今をゴールに」
憧れの女性像などはありますか？
いろんなことに流されない人。ちゃんと人の意見は聞くけど、自分は自分、みたいな生き方をしている人かな。それって自分に自信がないとできないことだと思うし、流行っているからとりあえずこれを着ておく、とか、何もポリシーなく生きることは違うかなぁと。
明日香さんのポリシーとは？
私のポリシーですか！？直感に従うこと（笑）。占いでも言われたんです、直感人間ですね、って。でも直感で動くまでに、自分の中に蓄えができている事を信じてます。自分の直観力を養えてこれているだろうと。間違えることもあるけど、最悪家族に迷惑さえかけなければ、間違えることもありかなと思ってます。
これからの夢や目標をおしえてください。
夢とか目標、実は苦手なんですよね... レミさんがよく言っているのが「目の前にある事をいい方にいい方に選択して行ったら、後ろを振り返った時にずっと続いている道が自分の目指したかった道になるはず。だから、先にゴールを設けるというよりは、今をゴールにして、いい人生を生きてきたな、って思えるようにしたい。」っていう言葉。それにすごく共感して、私もそういう風にいられたらいいなと思ってます。あとは健康に楽しくお酒が飲めればいいかな（笑）。
「先にゴールを設けるより、今をゴールに」
憧れの女性像などはありますか？
いろんなことに流されない人。ちゃんと人の意見は聞くけど、自分は自分、みたいな生き方をしている人かな。それって自分に自信がないとできないことだと思うし、流行っているからとりあえずこれを着ておく、とか、何もポリーシーなく生きることは違うかなぁと。
明日香さんのポリシーとは？
私のポリシーですか！？直感に従うこと（笑）。占いでも言われたんです、直感人間ですね、って。でも直感で動くまでに、自分の中に蓄えができている事を信じてます。自分の直観力を養えてこれているだろうと。間違えることもあるけど、最悪家族に迷惑さえかけなければ、間違えることもありかなと思ってます。
これからの夢や目標をおしえてください。
夢とか目標、実は苦手なんですよね... レミさんがよく言っているのが「目の前にある事をいい方にいい方に選択して行ったら、後ろを振り返った時にずっと続いている道が自分の目指したかった道になるはず。だから、先にゴールを設けるというよりは、今をゴールにして、いい人生を生きてきたな、って思えるようにしたい。」っていう言葉。それにすごく共感して、私もそういう風にいられたらいいなと思ってます。あとは健康に楽しくお酒が飲めればいいかな（笑）。
モデルとしても活躍されていますが、好きなファッション、洋服選びで大切にしていることはありますか？
普段はTシャツにGパンと、古着が好きです。子どもがいて動きやすいから、というよりはシンプルにそれが好きだから。選び方については、家具や調理器具はいいものを長く使うようにシフトしてきたんですけど、服はワンシーズンこれで楽しめたらいいや、という買い方していたところがどこかにあって。でも最近見た番組で、服を作るのに地球に負荷をかけていることを知ったんですが、その内容がすごく衝撃で、このままでは大変だなと思わせるものだったんです。そういう意味でいうと好きで買っていた古着は地球にとっていい選択といえたんだなと、急に自分の中で古着の価値が上がりました。新しい服を買う時には、この企画だからという訳ではないですが、植物由来のもので染めているとか、作る工程でエコな取り組みをしている、というのが一つでもあると、選ぶ理由として大きいのかなと思います。
では、和田さんにとって、”日々の暮らしを心地よく彩る”ために心掛けていることは？
余裕をもつことかな。”暮らしを彩る”って、普段にプラスしてちょっぴりいいことをしたいイメージなんですよね。お花を飾るとか、ワインをゆっくり選ぶとか、友達を呼んで初めての料理に挑戦してみるとか。仕事と子育てをしてると、その日にしなきゃいけないことを無事に終わらせることにパワーを全部注いじゃうけど、どこかでもうちょっと自分を逃してあげたい。時間ないけど花屋に寄って気分転換しようとか、なかなか毎日できないけど、それができるとふっと心にも余裕が生まれてマインドが変わる気がするので、無理やりにでも、ミシミシ自分のキャパを広げようとしてます。笑
最後に、働くママに一言お願いします。
お疲れ様です！（笑）。私はビールを飲んで忘れられるけど、そうはいかない人も沢山いるし、考え方は人それぞれであることは前提に...子どもを育てることは次の時代を作ることとか言いますけど、とはいえ勝手に育つ人たちでもあるので、気負いすぎずにいて欲しいなと思います。自分が楽しんでるところを子どもたちに見せれば、「ママ楽しんでるから世の中ってきっと楽しいんだろうな」と思ってくれるだろうし、その積み重ねが大事なのかなと思ってます。子どもの人生は、子どもが切り開いていくと信じて、ママだってまずは自分の人生を楽しまないと。あなたの人生なんだから自分で決めなさい、って、どこか無責任でいるぐらいがちょうどいいのかもしれない。コロナのことがあって、先行きが見えない世の中をどう生きるか問われる状況が続きますけど、そういえば子育ても、常に何が起きるかわからないじゃないですか。親になって、先行きが見えないことに対応する力を子どもに育ててもらってきたから、自分が正しいと思う方に動いていれば、どんな状況でも大丈夫だろうと思っています。
このワンピースは便利ですよね。スニーカーを合わせてもカジュアルでかわいいし、麻のジャケットを羽織ってかっこよくも着られそうだし、太めのデニムを下に合わせてもいいのかなとか、きちんとしたい時にもカジュアルにしたい時にも使えますね。撥水加工がされてるということなので子どもと一緒のお食事にも良さそうですよね。
ニットは、肌触りがめちゃめちゃ良かったです。柔らかくて軽くて。形もシンプルだからいろいろな服に合わせやすそう。シンプルだけど襟元の立ち上がり方とかデザインがあって面白いです。いつもデニム目線で考えてしまうんですが、デニムとの相性もいいはず。色も白とグリーンで迷ったんですがグリーンも素敵な色ですよね。
1987年4月17日生まれ。東京都出身。3児の母で、子どもと一緒に楽しめる料理を得意とする。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修行を重ね、食育インストラクターの資格を取得。TV・雑誌でのオリジナルレシピ紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動をはじめ、雑誌『Domani』ではモデルとしても活躍。このほか各地での講演会、コラム執筆、CM出演など、幅広く活動する。2018年、ベストマザー賞を受賞。著書に『ほったらかしレシピ』、『子どもは相棒 悩まない子育て』など。最新刊となるレシピムック第2弾『和田明日香のほったらかしレシピ 献立編』（辰巳出版）が9月28日に発売。いま最も注目の料理家の一人。
Guest: Aska Wada
Photo: Hideyuki Seta
Styling: SIPULI
Hair&Make-up: Fuyumi Kubo(ROI)
Edit: Madoka Takano(FMJ STUDIO)
Web Design: Jomon (FMJ STUDIO)
Creative Direction: Yuki Sugawara (FMJ STUDIO)