ELECTION AND STYLE
PORTRAIT/佐久間裕美子が出会ったミレニアルズの本音
2000年以降に成人となった若者たちを「ミレニアルズ」と呼びます。そんな彼らも今やアメリカの人口の4分の1までを占め、彼らの動きがアメリカの政治や社会の動向を大きく動かしています。ニューヨークの街ゆくミレニアルズに聞いた大統領選への思い。これがニューヨークのリアルです。
Anissa Felix 25才 モデル
バージニア州で教師を務める母に育てられたから、教育、特に低所得層が住むエリアの学校教育が私にとっては重要な問題。アメリカには給食費すら払えないような子どもたちがいて、彼らの将来は教育にかかっているのに、大統領選挙ではほとんど口の端に上らない。
Jarvis Manning 29才 俳優
言論の自由はとても大切なことだけれど、言論が憎しみに満たされるのを見ているととてもつらい。多くの人がアメリカから憎しみはなくなったと思っているけれど、それは間違い。フェイスブックも、スピーチも、ニュースも見ることができなくなった。この国の一部に存在する憎しみはリアルだから。
Isaiah Warlsh 30才 広告会社勤務
政治広告を作る仕事をしているので、両陣営がクライアント。どっちの候補も未来のエネルギーや、社会保障といった僕らミレニアルの懸念には答えていない。ミレニアルの人口ブロックを考えると、次の選挙でアメリカはより進化するのではと期待している。
Andy Fowler 24才 編集者
前回の選挙のときは若かったし、それほど関心はなかった。けれど、移民や女性といった特定の人口グループに対するトランプ候補の態度に、選挙に行こう、と思うようになった。大人になりつつあるということもあるかもしれない。個人的に関心のある争点は、大学に行くために若者たちが抱える負債の問題。
Seth Schonberg 24才 学生
僕にとって重要な争点は外交。もうこれ以上、戦争が起きるのは嫌だし、国同士が争うのを見たくないから。次に重要なのは公民権。僕はアッパー・ミドル・クラスの白人で、自分の権利のために立ち上がる必要はないけれど、マイノリティも、女性も、誰もが平等であると思うから。
Sophie Heselgrave 23才 書店員・アーティスト
予備選まではバーニー・サンダースを支持していたけれど、今はヒラリー・クリントンに投票する気持ちになった。環境問題がとても心配で、ノースダコタで起きているパイプラインの問題や、エネルギー使用の問題が一番気になる。次に重要なのは、機会均等。最低賃金を上げて、教育のコストを下げてほしい。
NEWYORKER LOUNGE #1
アメリカの文化と社会とエトセトラ
〜佐久間裕美子と速水健朗のボクらの知りたいアメリカ大統領選 完結編〜