氷上を舞う八木沼純子さんの美の秘訣
――プロスケーターとして18年!すごい年月ですね。
「プリンスアイスワールド」のショーキャストとしてリンクに立ったのが’95年、気付けば18年経っていました。
――競技選手からプロスケーターへ。どんな変化がありましたか?
5歳でスケートを始めてから’95年のプロへの転向するまで、私は団体競技を経験したことがなかったんです。プロに転向し、アイスショーを行うなかで、チームメイトだけでなく、ディレクターさんや音響さん、照明や衣装をつくってくださる方々、たくさんのプロフェッショナルな力が集結して、自分がリンクに立てているんだ、という気持ちをもちました。同時に総合プロデュース力を高めなくては、ということも感じましたね。
――総合プロデュース力というと?
アイスショーは、スケーティングはもちろん衣装や音楽、照明など、目に映るもの、聞こえるものすべてを使ってひとつの世界観を表現します。”ドラムのリズムが変わるタイミングで照明をガラッと変えて欲しい”とか”ここはジャジーな曲を入れて全体の抑揚をつけよう”など、お客様に「美しさ」「楽しさ」「感動」を感じてもらえる要素を徹底的に考えます。トレンドにも敏感でありながら、それを自分流に見せるならどうする?と常に客観的に見るプロデュース力が必要なんです。
――そうやってひとつのものが出来上がっていく喜びは格別ですね。
はい。つくりあげてきたものを出し切るショー当日、裏方さんとスケーターの息がピタリと合い、そこにお客様の熱がプラスされて、会場全体が何とも言えない一体感に包まれる瞬間があるんです。「今、一体になれた!」ってリンクの上で感じるあの感覚は、言葉では言い表せないほど幸せですね。おもしろいのは、その一体感は毎回同じところで感じるわけではないんです。同じプログラムで同じ演技をしても反応や盛り上がりが日ごとに違うのも楽しいですね。
365日、衣装と音楽のイメージソースを探しています
