Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...
HOW TO
トラッドの定番であるB.D.(ボタンダウン)シャツは、アメリカのブランド<BROOKS BROTHERS>創業者の孫であるジョン・E・ブルックスが1900年に考案したと言われているアイテム。氏がイギリスで観戦したポロ競技において、プレーの邪魔にならないように選手のユニフォームの襟が留められていることに気づき、それをヒントに襟の剣先を小さなボタンで留めたデザインが誕生した。生地は当時からオックスフォード地を採用している。これはスコットランドの生地メーカーであるデビッド&ジョン・アンダーソン社が開発したもので、生地名に大学の名前をつけて売り出したのが由来。
STYLE TIPS
1.Outfits
オンではオーセンティックに、オフでは脇役に。
オックスフォード地のB.D.シャツは、多くの人から愛されるアメリカントラッドの代名詞的存在。まず押さえておきたいのは、ブレザー、ロイヤルクレストタイ、グレーのスラックス、ローファー、といったオーセンティックなトラッドアイテムを合わせた、伝統(=トラディショナル)を重んじた着こなし。その汎用性から、カジュアルなスタイルにも応用ができるアイテムだが、オフでは主役にはせず、あえて脇役に徹した装いが現代的。バスクシャツのネック部分からボタンダウンの襟をのぞかせるように、カジュアルだけどどこか品性を感じるようなコーディネートが清潔感があってスマート。着こなしによっては色使いに気を配り、サックスのシャツを合わせるとオフスタイルとの相性がよくなる。
2.Accessories
トラッドなアイテムを足し算してアメトラ色を濃厚に。
着るだけでトラッドなムードを演出できるオックスフォード地のB.D.シャツ。品性を感じながらもフォーマルすぎない、洒脱な印象がトラッドの魅力だ。しかしながら、組み合わせによってはその魅力が中途半端になってしまうこともある。そうならないためにも、B.D.シャツを着るならアメリカントラッドのカラーをより濃色にしたいところ。羽織りや小物類で更にもう一品トラッドなアイテムをプラスすることで、アメトラ色を強調するのがスマートな方法。B.D.シャツをより魅力的に輝かせるネイビーのブレザーを羽織ったり、レジメンタルもしくはロイヤルクレストのタイを結ぶのも悪くない。またはローファーをプラスするだけでも着こなしの濃度を上げてくれる。
オックスフォード ボタンダウンシャツ Vol.03
オックスフォード ボタンダウンシャツ Vol.01