Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...
HOW TO
基本的な日常のケア編
ビジネスパーソンのユニフォームともいうべきスーツ。毎日のちょっとしたお手入れで、風合いと長持ち度が大きく変わってきます。基本として、同じスーツを毎日着ずに、休ませるのが長持ちの秘訣です。
日常で手がけたい 4つのポイント
大切なスーツを長持ちさせるために、ニューヨーカーが日常のケアを伝授。お手入れの基本をマスターして、上手にスーツを着こなしましょう。
POINT 01
ハンガー掛け
サイズの合った木製のジャケット・ボトムハンガーを
まずは、ポケットの中身をすべて出します。物を入れたままだと、型崩れの原因となります。ジャケットハンガーはサイズの合った、前肩で厚みのあるハンガーをチョイス。プラスチック製でもOKですが、木製がおすすめです。木が呼吸することで湿気をとってくれるからです。パンツはなるべくボトムハンガーを利用しましょう。裾を上にして、重みでしわ取り効果を狙います。ダブル裾の場合ははさみの跡がついてしまうことがあるので、二つ折りのタイプを使用しても良いでしょう。
POINT 02
ブラッシング
基本は襟→肩→裾。そして半日以上の乾燥を
生地の目に詰まった塵やほこりを専用ブラシで取ることで、寝てしまった生地がふんわりとふくらみ、ウール独特の光沢も出ます。ブラシの毛は、馬毛、豚毛などがあり生地に合わせて選びます。ナイロンブラシは静電気がおきやすいのでNGです。
まず、襟→肩→裾へ向かって軽く叩きながら、ほこりを浮き上がらせます。その後、再度上から下へ、20センチ間隔くらいで手首を回転させながら細かくブラッシングします。縫い目は埃が入り込みやすいので特に丁寧にかけましょう。ラペル裏やパンツ裾の折り返しの内側も忘れずに!時々、ポケットをひっくり返しパンツ中のほこりも取りましょう。ブラシング後は風通しのよいところで陰干します。水分はカビの原因となりますので、十分に乾燥させましょう。理想は半日以上です。ただし、多量に汗をかいたり濡れてしまったときは、一旦乾燥させてからブラッシングしましょう。濡れたままだと、毛玉になりやすいためです。
POINT 03
スチームプレス
ひどいシワには上記と熱を
シワがひどい場合、必要であれば蒸気を当てるかアイロンをかけて、しわを取ります。水分と熱を加えることで、羊毛を復帰させて保形します。この時、必ず当て布を使用して、テカリを防止しましょう。熱を加えることで、虫や卵を撃退する効果もあります。ニューヨーカーのパンツの場合は、立体的に仕立ててあるため、プレス機などで挟まず、前身と後ろ身をそれぞれ手でかけることをお勧めします。
POINT 04
クリーニング
洗いすぎは禁物
クリーニングはより少ない方が良いでしょう。1シーズンに1回が理想。光沢感の元となる動物性の脂が取れてしまったり、生地の劣化がおこり風合いが損なわれたりする可能性があります。また、ドライクリーニングが多いスーツですが、汗などの水溶性の汚れには、実は水洗いの方が効果的。信頼できるクリーニング店なら、水洗いもお勧めです。色変わりを防ぐため、上下一緒にクリーニングに出しましょう。カビと虫を防ぐため、戻ってきたらビニールから出して乾燥させ、通気性の良いところに保管します。月に1回クローゼットから出して、風を通すのが理想です。
マフラー・スカーフの巻き方
スーツの正しい着方