厚手の起毛生地で仕立てたフード付きのコートで、大きなヨークと張りポケット、トグルボタンをループにかけて留めるのが特徴。“ダッフル”という言葉はベルギーのアントワープ近郊にある町の名前で、この地でつくられた粗製の毛織物に由来する。第二次世界大戦で英海軍将校たちが艦橋に立つ自分を寒風から守るため理想的なコートはないかと探し見つけたのが、北欧漁師たちが漁のときに着ていたダッフルコートだった。現在では、学生の通学用としても取り入れられ、上質でトラディショナルなイメージも強く、様々なスタイルとの相性が良いベーシックアイテムとして不動の人気に。ワードローブにかかせない一着だ。

1.Outfits
ダッフルコートと合わせるアイテム選びが肝要。

学生の通学用アウターとしても取り入れられることのあるダッフルコート。大人が着こなすには、ボトムスやシューズなどのアイテム選びが要となる。まずおすすめしたいのはチェック柄の膝丈スカート。ブリテッシュなテイストが相まって、コーディネートしやすく、上品な印象を与えてくれる。コートにボリュームがあるので、足元はやや重さを出して、ショートブーツと合わせるとバランスが取りやすい。一方、パンツスタイルならば、ピンオックスシャツとフェアアイル柄でプレッピーな要素を演出しても。足下はブラックのウィングチップでひきしめると洗練されたコーディネートにまとまる。

2.Accessories
トラッドアイテムで全体のトーンを統一。

ダッフルコートに合わせる小物は、無地よりもトラッド色の強い柄を選ぶとよい。中でも、アメトラの代表格ブラックウォッチやフェアアイル柄のマフラーは全体の雰囲気が整うのでぜひ取り入れたい。子供っぽくならないように色味を抑え目するのもポイント。また、手元にはコートの質感とトーンを揃えたグローブを取り入れて。レザー素材よりも柔らかく温かみを感じるニット素材の方がおすすめ。明るい色味はポイント使いになるが、グローブだけが浮いてしまうので色選びには注意が必要だ。