Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...
HOW TO
トレンチコートが生まれたのは第一次世界大戦下でのこと。イギリス軍が西部戦線での長い塹壕(=トレンチ)に耐えるために、悪天候用の防水コートをつくったのが起源。その原型となるアイテムは1900年頃に考案され、第一次大戦での普及が契機となり一般にも普及したという。ミリタリーをルーツとしたディテールではあるが、機能やデザインが共に優れ、1930年代から徐々に日本でも浸透していった。生地はコットンのギャバジンやウールを用いるのが主流だが、現在は合成繊維やレザーで仕立てたアイテムも存在する。
STYLE TIPS
1.Outfits
“カラーリング”がトレンチコートを上手に着こなす秘訣。
きれい目でかっちりとした印象をもたらすトレンチコート。ネイビーやグレーなど落ち着いた色合いの服を合わせて大人っぽく着こなすのもおしゃれだが、カラーリングで明るさと爽やかさをプラスすると、よりトラッド色が濃厚になり女性らしさが引き立ってくる。例えばギンガムチェックのB.D.シャツとマスタードカラーのスカートを合わせれば、女性の優美さが際立つ。コートの丈が長いので、膝丈のスカートとの相性がいい。一方、カジュアルなスタイルにもマッチする汎用性の高さもトレンチコートの強み。ボーダーのカットソーとベーシックなチノというオーソドックスなマリンスタイルも、コートをまとうことで女性の可憐さが強調され、コーディネートがより一層魅力的になる。
2.Waist belt
ベルトの使い方をアレンジして幅広い着こなしを楽しむ。
トレンチコートを着こなす最大のポイントはウエストのベルトにある。腰で結んだり、後ろでくくることでシルエットの調整が可能になり、同時に結び目がアクセントにもなるからだ。ベーシックな結び方は、ダブルテール(1)。ベルトを後ろで結び、先端とバックルを垂らした状態にしてシルエットをシャープに整える。フロントで結ぶならリボン結びが基本(2)。コートのボタンを留め、ウエストをキュッと引き締めながらリボン結びをすると、品のある着こなしができる。ややカジュアルに着こなすなら、片リボン結びがおすすめ(3)。コートのボタンは留めず、センターからややずらした箇所に結ぶことで、ガウンをまとったような洒脱でこなれた雰囲気になる。ベルトの変わりにスカーフでアレンジして、遊び心を加えるのもいい(4)。その際、結び方をリボン結びにするとより女性らしさが際立つ。
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