Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...
Reading the leading shoes
最近特に思うのが、四季の区別が昔よりもしにくくなったということ。先日も5月なのに関東地方で2日間連続で30度を超えるなど、地球全体で気象がおかしい気がする。
自分の幼少期は本格的に暑くなるのは梅雨が明けてからと相場が決まっていて、そのタイミングで母がビーチサンダルを玄関に出しておいてくれたのは懐かしい思い出。
それから1カ月ほどは運動靴を履くことがほとんど無くなり、ラジオ体操に行くような近所を歩くときから、海水浴など遠出をするときまでビーチサンダルは身体の一部となっていくのだが、子供というのは無茶をするもので、ビーチサンダルでダッシュをするのも当たり前。そうすると何が起きるかというと、つま先の怪我。地面に擦ったり、どこかにぶつけたりと、怪我が絶えなかった。特にひどかったのは走っている最中に鼻緒が抜けたときで、指先にひどい擦り傷をつくったものだ。サンダルというのは通気性や開放感がある替わりに足の保護性は低いのである。
あれから40年、現在ではサンダルの開放感を失わず、足の保護性能を兼ね備えたフットウェアが登場している。それがキーンというブランドのコレクションで、創業モデルのニューポートを始めとして、独自のトゥガードを配したモデルは、保護性と快適性を高次元で融合することで、良好なセールスを記録している。
特に夏期に人気となっているのが、スライドサンダルのヨギ。合成樹脂製のこのモデルは快適な履き心地かつメンテナンスも簡単。また購入しやすい価格設定なのも大きな魅力で、フジロックなど野外フェスでも人気のサンダルとなったが、ここ数シーズン、ヨギのポジションを脅かすサンダルが存在している。それが同じキーンからリリースされているこのシャンティである。より軽量なこと、ソフトで足触りのよいフットベッド(足裏が接する部分)を採用しているという機能面の特徴に加え、ヨギよりもさらに買いやすいプライスを実現している点が人気上昇の理由。もちろん開放感とつま先の保護性の両立というキーンのブランドポリシーはしっかりとキープしている。
キーン・フットウェア株式会社
電話:03-6416-4808
価格:¥6,900+税
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南井正弘
48歳/愛知県出身/靴に詳しいフリージャーナリスト
「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日のランニングを欠かさないファンランナー。
L.L.ビーンのブルーチャー・モック、レザー
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