Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
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Reading the leading shoes
オアフ島ではアラモアナショッピングセンターに並ぶ大規模モールとして知られるパールリッジセンター。このそばに自分のお気に入りプレイスがある。
それがワイマルショッピングセンター。オックステールスープで有名なカピオラニコーヒーショップ、ハワイ独自の麺料理サイミンの名店シローズサイミン、マラサダというハワイ風ドーナツの老舗レナーズJr、 チリが一番の名物でローカルの溜まり場のジッピーズが入居する、まさにB級グルメの殿堂。近所で行われるカムスワップミートというフリーマーケットの前後に訪れるのが恒例となっていた。
ある日このショッピングセンターのカメハメハハイウェイを挟んだ向かいにあるレッドウイングの専門店を訪問すると、入店してすぐに「No small sizes! (小さいサイズは無いよ!)」と声を掛けられた。
どういうことかと聞くと、たまに日本人が訪れると、アイリッシュセッターの小さめサイズをまとめ買いしていくらしい。レッドウイングはアメリカにおいてはファッションアイテムではなく、あくまでも作業用の実用品。耐久性にも優れているし、ソールの張り替えなど補修も出来るから、そんなに売れるものではない。それにミネソタ州にあるレッドウイングのファクトリーは日本で大ブレークしたからといって、それに対応できるわけではない。
それとアメリカにおける人気品番はあくまで実用性重視な新製品で、ワークシューズとしての需要が圧倒的なのに対し、日本ではアイリッシュセッターやペコスブーツ、エンジニアブーツを始めとしたクラシックなモデルが人気で、あくまでもファッション需要に支えられているなど、両国でレッドウイングというブランドのポジショニングが大きく違っている点が興味深い。
特に日本において人気のスタイルがアイリッシュセッターで、猟犬から命名されているように、ハンティング用ブーツとして開発されたこのモデルは、1970年代後期から現在まで我が国では圧倒的に高い人気となっており、レッドウイングというブランドを象徴する存在となっている。
日本ではオロセットという独特な赤茶色のアッパーレザー、白いクレープ ソールは決していじってはいけないのである。
(問い合わせ先)
レッド・ウィング・ジャパン
電話:03-5791-3280
価格:31,400円(税抜き)
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南井正弘
47歳/愛知県出身/靴に詳しいフリージャーナリスト
「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日のランニングを欠かさないファンランナー。
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