Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
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Reading the leading shoes
ブラジルから全世界のマーケットへと出荷されているハワイアナス。豊富なカラーバリエーション、耐久性に優れた構造、適度なクッション性を兼ね備えたこのビーチサンダルは、現在ではサマーシーズンのスタンダードといっても過言ではない。しかしながらハワイアナスがグローバルマーケットで市民権を得るようになったのは、それほど昔のことではなく、21世紀に入ってから。自分がアメリカ本土に出張に行くようになった90年代初頭は、アメリカでビーチサンダルといえばウォルマートや今は無きウールワースのようなスーパーマーケットにおいて数ドルで購入する類のものであり、ワンシーズンで使い捨てるような存在。
粗悪な品も多く、履いている最中に鼻緒がスッポリ抜けるというようなことも珍しくなかった。そしてGAPの廉価版として1994年に登場したブランド、OLD NAVYにおいても、別名フリップフロップとも呼ばれるビーチサンダルは人気アイテムとなったが、ここでも価格設定は5ドル以下。ではアメリカには廉価なビーチサンダルしかないかというと、そうではなくて、レザーを使った履くほどに足に馴染み、数シーズン履き続けられるサンダルも存在していた。
そんなアメリカのレザーサンダルで最も有名なのが、カリフォルニア州のラグナビーチ発祥のレインボーサンダルとハワイのオワフ島で創業したアイランド・スリッパ。後者のほうはここ数シーズンで日本のマーケットで大変ポピュラーとなり、多くのセレクトショップ、ファッションブランドとコラボレーションモデルを発表していることから、その存在を知っている人は多いだろう。筆者が初めてアイランド・スリッパを購入したのは、今から8年前の2005年のこと。
当時のアイランド・スリッパは、日本では現在ほどの知名度は無く、まだ知る人ぞ知るといった存在。2003年からは毎年最低一回はハワイに行くようになっていたから、このブランドのことは知っていたが、今のように日本のセレクトショップで取り扱われ、カラフルなバリエーションやスエードを使用したマテリアルバージョンが登場するようになるとは思わなかった。なぜなら自分が最初にこのブランドと出会ったのが大衆デパートのシアーズのシューズ売り場だったからである。
ここには数多くのデザインのアイランド・スリッパが販売されており、ほとんどの日本人が同ブランドの名前を聞いて思い浮かべるアイランドプロ以外のモデルも数多く売られていた。この当時に売られていたアイランドプロはブラウンとブラックのスムーズレザーだけで、ファッションアイテムというよりもハワイで暮らす上での生活必需品といった感じであった。購入して履いてみると従来のサンダルとは全く異なるクッション性の高さや土踏まずにピッタリとフィットするフットベッドなどが心地よく病みつきに。サマーシーズンのお気に入りとなったが、現在もバリバリ現役で壊れる気配は全くない。
ちなみにサンダルはかかとが後端から少しはみ出るくらいのほうが歩きやすいと言われているが、アイランド・スリッパのアイランドプロは例外。ヒール部分が窪んでおり、そこにかかとがスッポリと収まるようになっているので、それを基準にサイズを選びたい。
Burnish
電話:03-3468-0152
価格:13,650円(税込み)
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南井正弘
47歳/愛知県出身/靴に詳しいフリージャーナリスト
「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日のランニングを欠かさないファンランナー。
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