悪路も気にせずガンガン履きたい
紳士の休日に最適な一足!
フランスやイタリアにも名門シューズブランドは存在するが、オーセンティックな紳士靴のジャンルにおいては、イギリスの右に出るものはない。一口にイギリスの紳士靴といってもチャーチ、エドワード グリーン、ジョン ロブ、クロケット ジョーンズなど、様々なブランドが名を連ねるが、ここ最近個人的に最も興味のあるのが、このトリッカーズだ。
トリッカーズは総合紳士靴ブランドであり、ベーシックなストレートチップやサイドゴアブーツも製造しているが、なんといってもこのブランドを象徴するのは、カントリーコレクションと呼ばれるアウトドアシーンにも対応するシリーズである。一般的なドレスシューズとは異なり、舗装されていない悪路にも対応する高い耐久性を保持しているのが大きな特徴だ。
もっともポピュラーなのは、ブローグと呼ばれる穴飾りの付いたデザインのボリューミーなシューズ。日本ではウイングチップの呼称でも親しまれ、カジュアルテイストな装いにも相性がいい。
ハイカットではモルトンやストー、オックスフォード(短靴)ではケスウィックやバートンといったモデルがラインナップされ、日本のファッションフリークからの人気も高い。
筆者がトリッカーズのシューズを初めて購入したのは2002年のこと。当時、リーバイスはロンドン、ミラノなどでヴィンテージスタイルを提案するアンテナショップのCINCH(ロンドン)、B-FLY(ミラノ)を展開していたが、2001年にロンドンのCINCHでトリッカーズ バートンのインソールに、リーバイスのロゴが型押しされた別注品を発見。
結局その時はサイズ欠品で購入できなかったが、翌年ミラノのB-FLYを訪れた際に購入したのである。このバートンだが、あまりに貴重なアイテムに思えたので、現在まで一度も着用していない。代わりといっては何だが、今から5年ほど前にモルトンをイギリスから個人輸入で購入した。
無骨ながら愛嬌のある雰囲気のデザインは、カジュアルなトラッドスタイルはもちろん、デニムやチノパンといったラフなクローズともコーディネートしやすく、一時期ヘビーローテーションで着用した。
自分のモルトンはレザーソールだが、厚手のソール構造は岩などが顔を出す凸凹した悪路を歩いても、足裏への突き上げ感はない。またダイナイトやコマンドソールのようなラバーアウトソールを使用したバリエーションもラインナップされるなど、トリッカーズのカントリーコレクションは、パラブーツのシャンボード、J.M.ウエストンのゴルフに匹敵する機動力を誇るレザーシューズといえる。
(問い合わせ先)
トレーディングポスト青山本店
電話:03-5474-8725
価格:77,000円+税