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ナイキのフライニット ルナ3


Apr 28th, 2015

text_masahiro minai
photo_kazumasa takeuchi

ナイキ独自の特殊な編みこみ製法は
スタイリッシュかつ快適な履き心地!

筆者はほぼ毎日のランニングを日課としており、10月から5月くらいまでのレースシーズン中には頻繁に大会にエントリーしている。国内の大会だけでなく、これまでに20回以上海外のマラソンレースに参加しているが、いつも気になることがあった。

それは海外のランナー、特にアメリカのランナーがランニング時のシューズと普段履きのシューズを共通としていることが少なくないこと。日本のランナーはレース用のシューズをカジュアルシーンで着用することは多くないし、“いかにも”なカラーリングやデザインのランニングシューズをカッコよく履きこなすのは難しい。

ではアメリカのランナーがカッコ悪いかというとそうでもなく、アシックスのゲルカヤノをデニムやチノパンなどとコーディネートしている、かの地のランナーは、それはそれで様になっているのである。

かくいう筆者も普段履きと走るためのシューズはキッチリと分けるほうだが、そんな自分も1足のシューズを両方の用途に使うことがある。それが旅行や出張に出かけたときだ。これまで200回以上海外渡航した経験から導き出されたトラベルパッキングのコツは、汎用性の高いアイテムをセレクトすること。すなわちアパレルもシューズも複数の用途に対応するものをピックアップすることだ。

街履きにもプールサイドにも使用できるショーツ、ランニングにも寝間着にも最適なトップスのように、複数のシーンに対応するアイテムを持っていけば荷物の量を減らしても滞在時の快適さを失わない。

これまで海外にはニューバランスのM990を履いていくことが多かったが、これもM990の高級感のある落ち着いたデザインがスマートカジュアルの着こなしにもマッチし、1kmあたり6分程度のペースのランニングならば充分に対応する優れた機能性を有しているからこそ。これ1足でショッピングやディナー、ランニングまで活躍してくれた。

しかしながら走力が向上することによって、ランニング時のペースがアップし、M990では物足りなくなっていた。そんなときに登場したのがナイキのフライニット ルナ1+だった。

2013年春にリリースされたこのモデルは、ナイキ独自の特殊な製法でアッパー部分を編み上げるナイキ フライニット テクノロジーを採用し、ソックスを履いているような快適な履き心地を提供してくれ、ソールユニットのルナロンは軽量性とクッション性の見事なハーモニーを感じさせてくれる。

このシューズは見た目もスタイリッシュで、カジュアルシーンでもカッコよく履きこなせるのも既存のランニングシューズとは異なるところだったし、自分の脚力で1kmあたり4分30秒くらいのペースにも充分対応する高い機能性を兼ね備えている点も素晴らしいところ。最近の海外渡航時にはこのシューズを持っていくことが多くなった。

今年の春には後継モデルとなるシリーズ第三弾のフライニット ルナ3も登場。機能性をアップさせることに成功しつつ、スタイリッシュなデザインにも磨きをかけており、これまで以上に汎用性の高い1足に仕上がっていると思う。個人的にはカジュアルなショーツだけでなく、ちょっぴりドレッシーなリネンパンツなどにもコーディネートするつもりだ。

(問い合わせ先)
ナイキ カスタマーサービス
電話:0120-6453-77
価格:15,000円+税

Navigator
南井 正弘

1966年 愛知県西尾市生まれ/フリージャーナリスト、ランニングギア・マスター編集長 スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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