日本国内でのデザインと生産を頑なに守る、ベーシックなローテクスニーカー。
「海外に行ったら靴を買え!」。これはサラリーマン時代の上司が、頻繁に海外出張に行くようになった筆者に言った言葉である。関税が高めに設定された革製ドレスシューズや天然皮革製スポーツシューズは、かつて内外価格差が大きい品目の代表であった。
あれから20年以上が経過したが、革製ドレスシューズはまだまだ海外のほうが安いものの、スニーカーに関しては為替レートの関係もあり、日本が最も安いということも珍しくない。そのためアメリカからの観光客が、「原宿でナイキを4足も買う!」という、なんとも不思議な光景が見られることになる。
海外から来た観光客は、相対的に弱くなった日本円の恩恵を享受するわけだが、ある日サラリーマン時代の知り合いである香港の友人のつぶやきに反応することに。「意外とMADE IN JAPANの靴や服は少ないんだね? 日本製のアパレルやシューズを買いたいのに…」とのことだった。
言われてみれば、現在は世界各地で店舗展開を続ける、あの日本発祥のSPAブランドを例にしても、日本製アイテムは皆無といっていい。2015年現在、アパレルの縫製に関しては、日本生産へと回帰する傾向にあるらしいが、まだまだ少ない。シューズの分野では日本生産をキープしているブランドはアパレル業界以上に少ない。そんな日本製シューズだが、スニーカー分野ではbuddy(バディ)の名が真っ先に挙げられる。
buddyは「make happy」をコンセプトに、厳選された素材と飽きのこないベーシックなデザインを組み合わせることで、2011年のブランドスタート以来、着実にファンを増加させてきた日本発信&国内製造を頑なに守るブランド。
このモデルは、犬のブルテリアをモチーフにした1足で、ボリューミーなシルエットが印象的だ。シンプルなデザインは、デニムのようなカジュアルなボトムからウールフランネルのトラウザーズのようなドレッシーな装いにまでフィットするはず。自分自身で愛用するのはもちろんのこと、海外から日本を訪れた友人に、「こんなブランドもあるよ!」と教えてあげるのもよいだろう。
buddy(バディ)/スエードスニーカー
価格:12,000円+税
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