おしゃれな大都会ニューヨーク!この街では、ファッションは着る人の生き方そのものに見える。自由でしなやかに、私らしく装えば、自分も出会う人も元気になれる気がする。
01 『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』
大人気のファッションブログ&写真集『Advanced Style』からスタートした、60代以上のおしゃれマダムの街角スナップのドキュメンタリー。彼女たちの超ポジティブな生き方は感動的ですらある。
デボラ・ラポポートにとってファッションとは、流行の既製服を着ることではない。リサイクル素材を駆使して手作りして、アートの域まで昇華させる。これほど楽しいことはないわ、と彼女。
自分の髪の毛で作ったお手製のつけまつ毛が衝撃的なスミスキン。これほど自由に、色を自分のものにしているマダムはいない。絵画や歌で慈善活動を続ける彼女の心意気にも拍手。
02 『アニー・ホール』
神経過敏なコメディアン、アルビー(ウディ・アレン)と明るい性格の歌手の卵アニー・ホール(ダイアン・キートン)の同棲生活から別れまで。ダイアン・キートンの着こなしが話題になったロマコメ。
実生活でも恋人同士だった時期があるアレンとダイアンの息もピッタリ。映画から世界的な流行のスタイルが生まれたほぼ最後の作品でもある。帽子やネクタイ、かごバックなど、小物使いも新鮮だった。
ネクタイやベスト、オーバーサイズのジャケットなど、メンズライクなアイテムにワークパンツやロングスカートをコーディネートして、ウエスタンブーツをはくアニー・ホール・ルックは新しい女性像をつくった。
今回取り上げた2作品は、ニューヨークに生きる女性たちが独自のファッションで、自分らしい生き方をしているのが特徴的だ。特に『アドバンスト・スタイル そのファションが、人生』の、年を重ねたマダムたちのまばゆいばかりの着こなしは、観ているこちらが勇気をもらえるほどだ。ファッションとは、なんて身近な自己表現なんだろう。メディアで注目され始めたマダムたちが、一流ブランドのキャンペーンや慈善活動にも進出して益々の輝きを放つ姿は、刺激的でもある。
アニー・ホール・ルックという流行を生み出した『アニー・ホール』のダイアン・キートンも、肌を露出するセクシーな女性の着こなしとは真逆のメンズライクな着こなしで、新しい時代のフェミニンさを体現してみせた。
自分のスタイルを持つ女性が、ニューヨークにはよく似合う!
INFORMATION
- 『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』
- 監督:リナ・ブライオブライト
プロデューサー:アリ・セス・コーエン
出演:ジョイス・カルパティ、リン・デル・コーエン、イロナ・ロイスほか
配給:アルバトロス・フィルム
製作:2014年/アメリカ/72分/カラー/ビスタサイズ
5/29(金)よりTOHOシネマズ シャンテ&新宿ほかにて公開 全国順次ロードショー
©Advanced Style The Documentary Llc. All Right Reserved.
- 『アニー・ホール』
- 監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン、 マーシャル・ブリックマン
出演:ウディ・アレン、ダイアン・キートン
ブルーレイ発売中 ¥1,905+税
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