食べて「発見」。

丸の内の隠れテラスで、ご褒美シャンパンブランチを


Apr 15th, 2015

text_tomoko oishi
photo_sono(bean)

大好きな桜の季節はあっという間に過ぎさり、今年はお花見を存分に楽しめなかったけれど、気持ちを切り替え新緑を堪能します! お洋服も軽やかになってくるこれからの時期は、テラスでのひとときがとびきり気持ちがいいものですしね。そこで今回はそんな気分を満たしてくれる大人のテラスをご紹介。パレスホテル東京6Fにある「プリヴェ」の魅力は、この何にも遮られることのない抜け感にあります!

SHOP INFO
LOUNGE BAR Privé
ラウンジバー プリヴェ
TEL:03-3211-5319
住所:千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル東京6F 
営業時間:11:30〜L.O.24:00
定休日:なし
席数:76席(テラス25席)
HP:http://www.palacehoteltokyo.com/restaurant/prive.php

毎年4〜5月の時期になってくると、どの雑誌でもテラス特集というものが組まれます。ブルガリ銀座タワー最上階のテラスや東京ミッドタウンの各レストラン、聖路加ガーデンの地上221mのテラスとか、いろいろ素敵なところはあるにはある。でも、もうご存知の方も多いかなと思うのでどのお店を推薦店として出すか、いつも頭を悩まされるものです。かと言っていくら新しいテラスでも、いまいちインパクトに欠けるのが現状。東京はテラス席やルーフトップバーをつくるのに、もろもろ規制が厳しい都市なので、バンコクなどテラス天国の都市のようにはいかないのです。

それでも、ただそこにいるだけで気持ちがよくなれるテラスはいくつかあり、私のお気に入りは、この「プリヴェ」のテラス席。パレスホテル東京6Fにある「プリヴェ」は、一見普通のお洒落なラウンジバーなのですが、実は奥にいくとテラス席があるのです。このテラスはバーの奥の方にいかないと見つけられず、知っている人しか来ることのない席。なので、客層はいつもちょっと遊び慣れた感じの近隣ビジネスマンなどが多い。すると私のような小物はそんな上質なお客さまに紛れることで、自分も洗練された人の気になる…、そんないっときの思い込みも楽しいのです。

テラスからの眺めはこのようにズドーンと抜け感があり目の前には広い空。夜は内幸町や虎ノ門方面の夜景が見え、左側には日比谷通りを走るクルマのテールランプがキラキラと光ります。6Fという高すぎない立地のため、道路上のクルマや人の動きが見えるのがなんだか旅情があるのです。これからまだ残業する人、家に帰る人、さまざまな人が行き交っているのだな、と。

そんなプリヴェは11時半から営業しており、お昼からカクテルをオーダーすることだって可能。昼は内堀方面の緑がきれいで、そんな爽やかな景色を眺めながらモヒートで喉を潤すのも最高です。右●マンハッタン¥1,700 左●モヒート¥2,000

ランチタイムにはサラダやタルティーヌをメインにしたセットメニューも提供。本日のブイヨン、グラスデザート、コーヒーとパン(タルティーヌにはそのものがパン付き)がセットになり、充足感もバッチリ。週末のブランチだったら、ここにグラスシャンパンを合わせないわけにはいきません。そうすれば東京のど真ん中にいて、リゾート気分に浸れるもの。このようなフレーズは度々見かけますが、ここは本当です!

サラダ・プリヴェは3種のサラダから選べ、これはシーフードがふんだんに入った「マルセイエーズ」。帆立貝、海老、イカのプリプリとした食感とその風味がシャンパンを進ませます。セット¥3,000 単品¥2,570 (ランチタイムの単品提供はなし) グラスシャンパン¥2,000〜

こちらはタルティーヌ・プリヴェのひとつ「アメリケーヌ」。牛リブロースのステーキの上にアボカドやトマトのサラダがのり、肉+グレイビーソース+マヨネーズが食欲をそそります。セット¥3,400 単品¥2,880 (ランチタイムの単品提供はなし)

また女性に嬉しいのが、このテラスでアフタヌーンティーもいただけること。スコーンやショコラ、焼き菓子などおなじみのメニューに加え、鴨肉のパテのライブレッド・サンドイッチやピンチョスも含め構成。コーヒー、紅茶、またはハーブティー付き。¥3,900 提供時間は14:00〜16:30

そう時間によって楽しみ方がいく通りもある「プリヴェ」のテラス席を外から見るとこのような感じ。テラス席はインテリアがいかにも外用の安っぽい、もしくはカジュアル過ぎるところもたまにありますが、ここはレザーのソファなので高級感のあるなかで寛げます。席が広いので、6名くらいの女子会にも使えるし、空き状況次第ではデートにも最適。相席になることはないので、この大きなソファをふたりでゆったりと使えるのです。これは早いもの勝ち! 昼のオープン直後が狙いめなので、是非お試しください!

※金額は全て消費税込み、別途サービス料10%の加算あり


最後に、東京以外でもぜひ行ってもらいたい、思い出深いテラスをいくつか。

スペイン・イビザ島の「HACIENDA NA HAMENA

ここはまさに、絶景テラス。イビザ島の北、崖っぷちに立っています。ここでジャグジーに入りながら夕陽を眺めていたとき、「天国…」と思わずつぶやいていましたね。ホテルの立地は最高なんだけど内装とかインテリアはちょっと変なところもあって、でも近々改装されるという噂です。

軽井沢の「RUZE Villa

広大なバラ園のなかにある5室のみのホテル。6〜7月のバラのシーズンになると、園内には凄まじい数のバラが咲き誇り、雨上がりに寝室の窓を開けるとバラの香りが漂うほど。ホテルの宿泊客だけが、開園以外の朝や夕方以降にもバラ園内に入ることが可能。まさにプライベートローズガーデン状態です!

タイ・バンコクの「THE SIAM

すごくステキな色の海ももちろんいいけれど、あのチャイのような色をしたチャオプラヤ川になぜか惹かれてしまいます。「THE SIAM」はバンコクの中心地からは少し離れた場所にあるスーパーお洒落なホテルで、プールはチャオプラヤ川沿い。米を運ぶ貨物船や鉄橋を渡るさまざまなクルマなど、バンコクの人たちの生活をすぐ隣に感じられるのがツボです。そういう光景って飽きないんですよね。

タイ・バンコクの「Hotel Indigo Bangkok Wireless Road

バンコクのルーフトップといえば、バンヤンツリーやシロッコが有名。それらはバンコクに行ったら必ず行くべき場所なんだろうけれど、ここはまだガイドブックには載っていない穴場テラス。今年の1月にオープンしたばかりのこのホテルのプールは、分かりやすくいうとシンガポールのマリーナベイサンズのミニ版。ただプールの際はこちらの方がより外壁に近くて、いっそう空や夜景との一体感があります。バンコクらしい夜景を眺めながら、いつまでもテラスでぼうっとしてしまいますね。バンコクの最新お気に入りスポットです。

PROFILE
大石 智子

編集者・ライター。出版社勤務を経てフリーランスに。『GQ JAPAN』『東京カレンダー』『LEON』『メンズクラブ』など男性誌を中心に活動。趣味は海外のホテル&レストランリサーチ。

銀座の裏側で口を開ける「産地への入口」

春は昼酒。後ろめたさも味のうち。


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