高嶋ちさ子さんの美しさを構成するものとは
高嶋さんが考える美しさとは
内面から滲み出る清潔感。誠実さと潔さ。
ー美しい女性ってどんな女性だと思われますか?
難しいなぁ。実は、普段から人を見る時に、男・女って区別をすることがあまりなくって。「男だからこう、女だからこう」ってあまり考えないんです。まぁ、女性は着飾ることで、外見を誤魔化すことが上手じゃないですか(笑)。でも清潔感だけは誤魔化しようがない。見た目だけじゃなく、内面から滲み出てくる清潔感って、美しさに通じるのかなと思います。
ー美しい音楽を奏でるヴァイオリニスト、高嶋さんにとって”美しさ”という概念は?
誤魔化したり、小手先だけでその場逃れをするような、音楽をする人もいるんですけど、そういう”卑怯”な人が一番汚いと思うんですね。”誠実さ”のある音楽だったり、人間だったりを美しく感じます。潔さとかそういったところにも美しさを感じますね。
ーお話を聞いていると”武士の奥方”のようなイメージがわきました。
そうそう!そうなんですよ(笑)私、武士道が大好きなんですよね。子供にも空手をやらせているんですけど、5歳になる息子は、「本当の強さとは優しさだ」ってずっと言っているんです。そんな息子に言わせると、
「パパは強くて優しい。ママはただ強くて怖い。」ですって(笑)。人にはそういう優しさを求めるんですけど、自分はとても出来ないですね。
今の高嶋さんを形成するものとは。
祖母からもらった、温かく力強い言葉の数々
ー高嶋さんがそのように考える切っ掛けはなんだったんでしょうか。
私の祖母がよく言っていたんですが、「気の弱い女とお化けは出る、出ると言っても出た試しがない!」んですって。出るようで出ないのが気の弱い女性とお化けなんだとか(笑)。私も気が弱い女性って見たこと無いですよ。女性ってそういう気の強さを隠しますよね。そしてこの言葉には続きがあって、「嘘だぁ〜」と言う私に祖母はこう続けるんです。「私は嘘と坊主の頭はゆったことがない!」って。(笑)私は、お婆ちゃん子だったので祖母の言葉は凄く印象に残っています。
祖母には、「女は隙を見せてはいけない!」とよく言われていました。男の子とデートに行く時は、いつも鏡の前に立たされて、「このまま出て行って、このまま帰ってきなさい!」って言われるんですね。あの時は良く意味が分からなかったんですけど、やましいことをして帰って来た時って、多分鏡の前に立てないと思うし、何か変わったんじゃないかってドキドキするじゃないですか。だからそういう意味で言っていたんじゃないかなって。後は、男にこびを売るなとか。そんなことばっかり言っていたら縁遠くなるだけなんですけどね。(笑)
ー色んな言葉が今の高嶋さんを支えているんですね。
そうですね。ひっかかる言葉とそうでない言葉はありますが。心にひっかかった言葉は、ずっと大切にしています。他にも心に残っている祖母の言葉が、「早く行きたいなら、一人で行きなさい。遠くに行きたいなら、友達と行きなさい」って。「友達がいると辛くても、遠くても乗り越えられる。だから友達は大切にしなさい!」って素敵な言葉ですよね。子供にもしっかり伝えていきたいと思っています。
美しくあるために、努力されていることは
気力と体力を向上させること
ー美しい女性であるために努力されていることはありますか
かけ離れていると思われるかも知れませんが、私は”体力”がとても大切だと思うんです。体力が落ちると気力も落ちるんですよね。そうするとネガティブな思考になったり、人を羨んだりしちゃうんです。でも体力があって、元気だと凄くポジティブにいられる。なので私は、気力と体力を向上させることを常に考えています。だって人間って神様から与えられている時間って24時間って決まっているじゃないですか。そんな中でいかに抜きん出るかって考えた時に、1度に2つのことが出来れば、抜きん出ることができるんです。そうなると体力が重要になってくるわけです。
子供の頃、ウチのトイレには「時は金なり!」って張り紙がしてあったんです(笑)。本当に、ゆっくり出来ないんですよね。私の姉はダウン症なんですけど、姉もこういう家庭で育ったから、その精神が染み付いているんですよ。家族みんなが時間を無駄にしないように動いているんです。ウチの親は「財産は残せないから教育を残す!」っていう信条だったみたいで。まぁどこまで残されているか分からないですけどね。
ーそんな高嶋さんのパワーの源はなんですか?
生き急いでいるっていうか、私の旦那はよく「死に急いでいる」って私のことを言うんですけど(笑)とにかく「時間が足りない!あれもやりたい、これもやりたい!」って。とにかく色んなことに興味があるんですね。よく、欲の固まりのように言われるんですけど。今は子育てに忙しくて、趣味は持たないようにしているんです。でも私も40を過ぎて、既に人生半分終わったんですよね。そう考えると、やりたいことを後の半分で、果たして全部できるのだろうか!?って思うんです。そういう興味とか関心が行動力の源なんですよね。
- ファッションのこだわりとは
- チノパンに襟付きのシャツとか、本当に古典的な格好が好きなんです
- ーファッションのこだわりはありますか?
今日はピンクをお召しですね。 - 珍しいんですよ(笑)普段は青とかばっかり着ているんですよ。もともと青が好きで。配色で言うと、青とオレンジっていう配色が一番好きなんです。