HELLO! FROM NEW YORK

MAST BROTHERSが提案する新感覚のチョコレートドリンク。


Feb 4th, 2015

edit_akiko ichikawa

バレンタインデーも近づき、華やかなチョコレートボックスやギフトがさまざまなショップでディスプレイされる季節となりました。バレンタインにチョコレートを贈るのはニューヨークでもポピュラーなことですが、今回はちょっと変わったチョコレートの楽しみ方をご紹介しましょう。今、日本でも輸入が始まっている「MAST BROTHERS」はリックさんとマイケルさん兄弟が2006年にブルックリンのウィリアムズバーグ地区で始めたチョコレート屋さんです。

バレンタインデーも近づき、華やかなチョコレートボックスやギフトがさまざまなショップでディスプレイされる季節となりました。バレンタインにチョコレートを贈るのはニューヨークでもポピュラーなことですが、今回はちょっと変わったチョコレートの楽しみ方をご紹介しましょう。今、日本でも輸入が始まっている「MAST BROTHERS(マストブラザーズ)」はリックさんとマイケルさん兄弟が2006年にブルックリンのウィリアムズバーグ地区で始めたチョコレート屋さんです。

チョコレートが大好きだったリックさんが自宅でカカオ豆と砂糖を混ぜ合わせてチョコレートを作ったのが始まりで、Bean-to-Barといわれる板チョコ(チョコレートバー)で人気となり、豆自体を仕入れて最終包装までを手づくりしているというこだわり派です。

そのMAST BROTHERSが、昨年フラッグシップショップ兼工房の近くに「Brew Bar」という新しい店をオープンしました。チョコレートを使った飲み物といえば真っ先に思い浮かぶのはホットチョコレートかココア、ですがここのメニュー「Brewed Chocolate」は全く異なる飲み物です。

メニューにはドミニカ共和国、ペルー、マダガスカルといった国名が並んでいますが、これはカカオ豆の原産国。いわゆる“サードウェーブ”のコーヒーと同じく、“シングルオリジン”の豆を使い、まるでカカオ豆をコーヒーのように焙煎してドリップするという手法をとったドリンクなのです。

まるで化学の実験室のようなしつらいの、同時に機能美にあふれたミニマルなセッティングの店で一杯ずつ作られる全く新しい感覚のチョコレートドリンク。ルックスは透明感のあるブラウンで、一見紅茶のようですが、香りは確かにチョコレートのそれ。しかし味わいは私たちが知っているホットチョコレートとは全く異なり、砂糖が入っていないのでお茶を飲んでいるような感覚です。豆により、スモーキーだったり、フルーティだったり、という違いもあり、まさにまさにグルメコーヒーやワインテイスティングのごとく、味わい深く楽しめる飲み物ともいえそうです。ホットとアイスの両方があります。

店にはもちろんMAST BROTHERSのチョコレートバーも売られているので、チョコレートと一緒に一杯、というのもいいかもしれません。ちなみに、バレンタインに対して、日米最大の違いは、日本は女性から男性へチョコレートやギフトを贈るのに対し、アメリカでは男性から女性へ贈る、というのが習わしということです。日本の女性読者の方は今頃、本命から義理チョコまでたくさんのチョコレートをご用意されていることと思いますが、こちらでは女性がギフトをもらう日なので、私はこのチョコレートドリンクでも誰かにごちそうしてもらいたいものです(笑)。

Mast Brothers Brew Bar
105A North 3rd Street, Brooklyn NY
10:00-19:00 (Mon-Sat), 10:00-17:00 (Sun)
http://mastbrothers.com

Navigator
市川 暁子

フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。
www.originalslope.com

この春リバイバルの70’s。そのルーツに迫る展覧会。

身も心も満足!ノリータのベジタリアンカフェへ。


FEATURED ARTICLES

Mar 2nd, 2017

ICON OF TRAD

Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。

サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...

Mar 9th, 2017

HOW TO

ジップアップ パーカ Vol.01

氷雪地帯で生活をしていたアラスカ先住民のイヌイット民族が、アザラシやトナカイなど、動物の皮革でフード付きの上着(アノラッ...

Oct 20th, 2016

HOW TO

ストライプ スーツ Vol.02

Vol.01のディテール解説に続き、Vol.02ではストライプスーツを着こなすスタイリングを提案。Vゾーンのアレンジで印象はぐっと変え...

Mar 2nd, 2016

ICON OF TRAD

Vol.39 女性がほんらい男物だったトレンチコートを着るとき

そもそも男性服であったトレンチコートは、どのようにして女性たちの間に浸透していったのだろうか?

Aug 25th, 2016

HOW TO

ネイビーブレザー Vol.01

アメリカントラディショナルファッションの代名詞ともいうべきネイビーブレザーは、日本では《紺ブレ》の愛称で親しまれている。...

Jan 12th, 2017

HOW TO

トレンチコート Vol.01

トレンチコートが生まれたのは第一次世界大戦下でのこと。イギリス軍が西部戦線での長い塹壕(=トレンチ)に耐えるために、悪天...


YOU MAY ALSO LIKE

Jun 29th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

ローワーイーストサイドの新しい映画館「メトログラフ」。

最近映画といえば、ネットの配信やレンタルが便利でなかなか映画館へ足を運ぶ機会が減ってきているかもしれません。東京でも80年...

Jun 15th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

地下鉄構内の新スポット「TURNSTYLE」。

最近、ニューヨークの地下鉄構内も続々と再開発が進んでいます。中でも話題となっているスポットは59St/Columbus Circle駅の地下...

May 25th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

テクノロジー時代におけるファッションの可能性。

メトロポリタン美術館の服飾部門であるコスチュームインスティテュートが企画する「Manus x Machina: Fashion in an Age of Techn...

May 11th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

ニューヨーカーのダイエット最新事情。

ニューヨークもこれから一気に夏に向かっていく季節です。だんだん薄着になっていくこの時期、ダイエットに関心が向く人も多いの...

Apr 27th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

グリーンポイントのカフェ「Bakeri」へ。

ブルックリンのウィリアムズバーグ地区を北上していくと「グリーンポイント」というエリアになります。今、この界隈もかなり開発...

Apr 13th, 2016

HELLO! FROM NEW YORK

メトロポリタン美術館の新館がオープン。

世界3大美術館のひとつに数えられるニューヨークのメトロポリタン美術館。その分館として近現代美術にフォーカスした「The Met B...