ニューヨークは3月はじめに「サマータイム」に入りました。サマーというのがおこがましいほどの気温で、やっと零下の日々から脱出、という感じの気候ですが、陽射しはずいぶん春めいてきました。
こちらは春眠暁を覚えず……というほどの温かさもないのですが、季節の変わり目にパジャマを新調してはいかがでしょうか? ニューヨークのダウンタウンに最近パジャマの専門店「Sleepy Jones」がオープンしました。
日本のセレクトショップにも入荷しているブランドなので、ご存知の方も多いかもしれませんが、これはアンディ・スペード(あのケイト・スペードの旦那さん)がデザインするパジャマのブランドです。彼はもともと「パートナー&スペード」というクリエイティブエージェンシーをやっていて、そこのメンバーがこのブランドも手がけているようです。
お店のスタッフはもちろん(!)パジャマを着て接客してくれます。オリジナルのパジャマのほか、Tシャツや靴下、下着など、そして彼らがメキシコでみつけてきたハンドメイドのぬいぐるみや、パジャマにコーディネートしたら可愛い刺繍のポンチョなども売られています。
「ピカソやホックニーなど、その昔のアーティストはパリっとしたパジャマを着こなしていたのが格好良かった。でも今はそんなパジャマはなかなか見つからない」というのがブランド立ち上げの理由だそうです。ニューヨークはクリエイターが多いので自宅で仕事をする人も多いし(私もそうですが)、もしかしたらパジャマを着ている時間がほかの都市より長い、という可能性も(私もそうかも……)。そういえばアーティスト/映画監督のジュリアン・シュナーベルは公式の場にもパジャマを着て登場したりしていましたね。
ニューヨーカーでなくても、人間人生の3分の1くらいは睡眠をとるわけで、やっぱり眠る時も着心地のいい、そしてお洒落なパジャマを着たいものです。このショップでは、ときどきイベントも行っていて、最近ではパジャマにワンポイントの刺繍をしてくれる、というパーティもやったのだそうです。スタッフの着用していたパジャマの胸ポケットには可愛い鉛筆の刺繍がありました。
ショップ空間には“睡眠”にまつわるオブジェやアートなどもあり、中には壊れた目覚まし時計、というのもありました。「この目覚まし時計なら、壊れてるから朝起きなくっていいんだ」とお店の人は説明してくれましたが(笑)。そんなチャーミングでユーモアにあふれたショップです。
Sleepy Jones
25 Howard St. New York
9:00-17:00
11:00-20:00 (Mon-Sat), 12:00-19:00 (Sun)
http://sleepyjones.com