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HELLO! FROM NEW YORK
フリーマーケットといえば、屋外のイメージが強いですが、マンハッタンのチェルシー地区にある古い駐車場ビルのスペースを利用した「アンティーク・ガレージ」が今年で20周年を迎えました。これを記念して、先日はジャズミュージシャンによるバンドの生演奏や、カクテルがセットされたお祝いのイベントが開催されました。
フリマといえば、最近はブルックリンにもいくつかあり賑わっているようですが、やはりベンダーも、また買物に来る人の年齢層は若いような気がします。それに比べて、こちらのアンティーク・ガレージは、ベンダーの顔ぶれもよりプロフェッショナルというか、もう何十年もフリマに出ている、という強者ぞろいな感じです。
品揃えもブースによって個性があり、また値段ももしかしたらブルックリンに比べてリーズナブルなのではないか? と思ったくらいです。(それほど、ブルックリンは今、トレンディというわけですね…)。
今回私が気になったのは、アフリカのインディゴ染めで、現地の女性がスカートとして身に纏っていたというヴィンテージの布。ほかにも、アフリカ系のブースにはビーズや木製のスツールを売っているところなどいくつかありました。
ヴィンテージの絵葉書をチェックするのも面白いですよ。中には住所やメッセージが書き込まれたものもあったりしますが、私は未使用のものを中心に5枚購入しました。左端は1910年代のものだそうで、この時代の人々は海水浴にいくのにも、ずいぶんドレスアップしていたというのがわかります。ちなみに価格は5枚で5ドル。すこしおまけしてもらいました。
あとは、おそらく60年代のものだと思われる総スパンコールのブレザーも購入。袖丈もサイズもぴったりで、ショールカラーがお洒落です。あえてTシャツやジーンズなどカジュアルなものに合わせたほうが可愛いかなと思っています。素材もシルクなので、35ドルというのはお値打ちです。
というわけで、合計で40ドルきっかり。マンハッタンのフリマでもなかなかの掘り出し物がありました。ガレージの中なので雨でも開催、というのがメリットでもあります。皆さんも是非、次の週末、出かけてみてください。
The Anteiques Garage
112 West 25th Street ( between 6th & 7th Avenues) 土曜日、日曜日開催。
9:00AM~5:00PMまで。
http://www.hellskitchenfleamarket.com/home/
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市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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