HELLO! FROM NEW YORK

Vol.32 身も心も温める、ホットチョコレートの季節。


Jan 15th, 2014

Edit_Akiko Ichikawa

今年1月は100年以上ぶりに史上最低気温を更新したNY。−10度以下の世界は、文字通り息も凍る、というくらい本当に寒いです。こんな日は温かい飲み物で身体の内側からも暖まりたくなります。温かく、そしてスウィートなホットチョコレートなら、さらに気持ちもポカポカしてくるというものです。
今回は私が大好きなホットチョコレートの名店をご紹介します。図らずも、3店ともソーホー地区のお店になってしまいましたが、是非、ショッピングの途中に立ち寄ってみてください。

スタイリッシュな絵柄のチョコレートトリュフが人気の「Marie Belle」は缶入りのホットチョコレートでも定評があります。ショップの奥はアンティーク風の調度品でデコレートされており、まるでパリにある秘密のカフェに迷い込んだかのような雰囲気です。

ホットチョコレートは「ヨーロッパ風」と「アメリカ風」の2種類。ヨーロッパ風は水だけを加えて仕上げ、アメリカ風はミルクを加えてサーブされます。私は断然”ヨーロッパ”派。カカオの風味が際立ち、チョコレートそのものの味が楽しめます。価格はデミタスカップくらいの大きさのスモールが$5、コーヒーカップサイズのミディアムが$7です。

「Vosges」はパリのル・コルドン・ブルーで修業したオーナーシェフ、カリーナ・マーコフによるチョコレート店です。ここのメニューはマダガスカル産のバニラエッセンスを加えた「Parisienne」、シナモンとチリペッパー風味の「Aztec Elixir」、そしてホワイトチョコレートで作られた「Bianca」の3種類。定番の味といっていいのは「Parisienne」ですが、ピリリと辛みの効いた「Aztec Elixir」も特に寒い日にはお薦めです。どれもサイドにホイップクリームがついてくるので、お好みの量を溶かしながらゆっくり飲んでください。価格はどれも$5。旅好きだというオーナーが世界各地で見つけたレシピや原料がホットチョコレートにも活かされているようです。

チョコレートといえばベルギー産が有名ですが、ベルギー人オーナーのカフェ「Le Pain Quotidien」のホットチョコレートも美味。こちらはカフェオレカップに入ったホットミルクと、小さなピッチャーに入った濃厚なチョコレートが別々にサーブされます。ミルクにチョコレートを注ぎ、かき混ぜて飲むという趣向ですが、フォーミーなミルクの風味が優しい口当たりです。この店はNY各地に支店がたくさんありますが、中でも私はソーホーのお店がお気に入りです。ファッション関係のスタイリッシュな人がお客さんに多いので、ピープルウォッチングも楽しめそうです。

Marie Belle Cacao Bar
484 Broome St. New York
T: 212-925-6999
11am-7pm (Mon-Thu), 11am-8pm(Fri-Sun)
https://www.mariebelle.com

Vosges Chocolate
132 Spring St. New York,
T: 212-625-2929
11am-8pm (Sun-Wed), 11am-9pm (Thu-Sat)
http://www.vosgeschocolate.com

Le Pain Quotidien
100 Grand St. New York
T: 212-625-9009
7:30am-7:30pm
http://www.lepainquotidien.com


NAVIGATOR
市川暁子

フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com

パリのアメリカ人が創るジュエリー。

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