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HELLO! FROM NEW YORK
2013年も暮れようとしていますが、今年はどんな1年でしたか? 頑張ったご褒美に、自分にごちそうをしてみるというのはいかがでしょうか。あまり頑張れなかった人も大丈夫! 来る2014年の自分を励ますためにも美味しいものをいただきましょう。ちなみに自分へのご褒美&励ましフードとして、今回是非お薦めしたいのが「ロブスター・ロール」です。
東海岸で採れるロブスターの旬は年に2回あり、冬のシーズンはまさに今です。NYでロブスター・ロールを出す店は沢山ありますが、私がお気に入りなのはここ「LUKE’S LOBSTER」です。
イーストヴィレッジの片隅にある、カウンターだけの6〜7人も座ればいっぱいになってしまうような小さな店。店名にもなっているルークさんはロブスターの名産地でもあるメイン州の出身で、お父さんもロブスター業を営んでいます。ルークさんは名門ジョージタウン大学を卒業した後、NYで投資銀行に勤めていました。NYへ来てまず驚いたことは、ロブスター・ロールが1つ30ドルもして、しかも本場の味とは全く違ったこと!
もっと手軽な価格で、そして本格派のロブスター・ロールをNYでも提供したい、そんな思いがふくらんでできたのがこのお店です。こんがりとトーストされたバンズに、茹でたてロブスターを溢れんばかりにはさんだロブスター・ロールはひとつ15ドル。トッピングに溶かしたバターをかけるのはメイン風の味付けです(NYはマヨネーズ和えにしているところも多いようです)。
ロブスターは全てメイン州から直送されていて、中間業者を通さないので市場の約半値という低価格が実現できているのだとか。ロブスター・ロールの他、シュリンプ(海老)ロールやクラブ(蟹)ロール、クラムチャウダーなどもありますが、基本的にはどれもシンプルでオーセンティックな味わいが特徴です。
一度食べると病みつきになるその味は、リピーターも増やしているようで、スタンプカードに10個ロブスターのスタンプを集めると1個無料、というキャンペーンも実施中。ショップの壁にはスタンプが集まった人たちの名前を記したカードがぎっしり貼付けられています。その数をざっと眺めるだけでもどれほど人気があるか、というのがわかります。
2009年のオープン以来、今ではアップタウンやブルックリン、そして他の州にも支店が続々とできています。サンドイッチとして15ドルはちょっとお高いような気もしますが、ぎっしり身が詰ったプリプリのロブスターと、香ばしいバターのコンビネーションは絶妙で、何にも代え難い美味しさなのです。そしてロブスター自体の紅白のおめでたい配色も気分を盛り上げてくれます。年の瀬にNYにいらっしゃる方には是非召し上がっていただきたい祝賀フード、といってもいいかもしれません。
LUKE’S LOBSTER
East Village店
93 East 7th Street, New York
T” 212-387-8487
http://lukeslobster.com
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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