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HELLO! FROM NEW YORK
最高気温でも零下の日々が続く12月のNY。街角ではクリスマスツリー用のもみの木があちらこちらで売られています。
日本ではクリスマス商戦の都合からか、ツリーを11月ごろから見かけるようですが、アメリカでは11月末にサンクスギビングのホリデーがあるので、それが終わってから気分はクリスマス、というのが一般的です。
さて、ツリーをいつ飾るか? というのはお国柄もあるようで、先日ドイツ系のスタイリストさんと話をしていたら、ドイツではクリスマスの数日前に飾るのが普通なのだと言っていました。
一方でクリスマスツリーをいつ捨てるか? というのにも諸説があり、早い人は26日に道に放り出し、年内まで飾る人や、年明け1月まで飾り続けるという人もいます。
イタリア系の友人によれば、ローマでは1月6日ごろにあるエピファニア(公現祭:キリストが公に現れるのを祝う)までがクリスマス休暇で、それまではツリーを飾っておくのが習わし、ということでした。
ただNYはご承知のとおり人種の坩堝なので、いつ買っていつまで飾るかは人それぞれ。ちなみに私は毎年だいたいお正月の門松感覚(?)で1月6日ごろまでは名残惜しむように飾っています。
ツリーのお値段は、ベンダーによってまちまちです。撮影したソーホー界隈のベンダーでは6フィート(約180センチ)で80ドル、4フィート(約120センチ)で60ドルということでした。そして、この値段もクリスマスが近づくにつれ、だんだん下がっていくのは世の常。そしてもちろん値引き交渉もあり!
うちのご近所のリトルイタリーでは、レストランの店先でツリーを売っていて、こちらは4フィートで45ドル! ずいぶん値段の開きがあるものです。実は未だ私はツリーを買っていないのですが、たぶん今年はここで買うような気がします。
オーナメントも様々な種類がありますが、私は色褪せたガラスやレトロなモチーフのヴィンテージものが好みで、これまで少しずつ集めてきました。そのほかにも、スイスやメキシコなど旅先で買ったものもお気に入りです。去年は11月に日本に帰国したので、その時に農家を営んでいる友人を訪ね、たくさんの唐辛子をいただきました。この唐辛子もつないでガーラントにしました。
毎年少しずつオーナメントを買い足すのが楽しみで、今年は「ジョン・デリアン」というショップで木製の小鳥を3羽購入。ここ2年ほどはわんぱくな猫の兄妹を飼っているので、ツリーにガラスもののオーナメントは飾れなくなってしまったのです……。
買ったときの思い出が詰まったオーナメントで飾られたクリスマスツリーは、その人のライフスタイル、人となりが表れるのかも知れません。巨大でピカピカなオーナメントがぎっしりついているツリーや、シンプルな電飾だけのツリー、小さくてもセンスよく丁寧に飾り付けがしてあるツリーなどなど、本当に多種多様です。
さて、皆さんのツリーはどんな感じですか? クリスマスまであと1週間。素敵なツリーと共に、楽しいウィンターホリデーを過ごせますように!
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市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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