ニューヨークには様々な移民が世界各国から集まり、それぞれの食文化が彩り豊かに根付いています。中でもポピュラーといっていいのがイタリアン。 ダウンタウンにはリトルイタリーという地区がありますが、最近ではチャイナタウンの拡大や、ソーホーの商業化に押され、だんだん縮小している、という現状もあります。

それでも、パスタにピザ、カプチーノや色とりどりのジェラートはニューヨーカーたちの大好物！ 中でもイタリアの豊かな食文化を一挙に体験できる「EATALY（イータリー）」はオープン以来、ニューヨーカーたちに人気を集めています。

イタリアではトリノを本店として、ミラノやローマなどで展開しているイタリア食材店で、日本では代官山などに支店があります。ここNY店は単なる食材店という枠を超え、さながらイタリアンフードの体験型パビリオンのようです。

店内にはイタリア中から取り寄せられたオリーブオイルやバルサミコ酢などがずらりと並び、ときに産地のプロフェッショナルたちから直々に説明を受けながらテイスティングができます。多種多様なパスタのコーナーなどは、レシピを考えるのも楽しいですし、デザインコンシャスなお菓子などは眺めているだけで目の保養にもなりそう。

さらに、イートインが充実しているのも特徴。特にNY店はパートナーとして有名シェフのマリオ・バターリが関わっているので、店内のレストランメニューも洗練されています。ユニークなのは食材別に「肉」、「魚」、「野菜」、「パスタ＆ピザ」といったようにゾーニングされていること。その日の気分で食べたいもののブースへ行けるのが便利です。他にも、チーズやサラミなどをおつまみに立ち飲みが出来るワインバーや、屋上にはビアガーデンもあります。

ひとしきりお買い物をしたあとの休憩にぴったりなスウィーツやカフェのブースももちろんあるので、食材を買ったり、おみやげを買ったり、あっという間に半日くらいは過ごせそうな充実度です。エリアも今話題のノマド地区にあり、ショッピングはもちろん、ランチやディナー、お茶にも使えるマルチユースの商業施設といえるでしょう。