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HELLO! FROM NEW YORK
ニューヨーカーたちの夏の避暑地として人気が高いハンプトン。マンハッタンからは車で3時間ほどの距離にあり、ビーチや乗馬などが楽しめる牧草地などもある風光明媚な土地です。そこに昨年11月にパリッシュ美術館が移転オープンしました。
ハンプトンが位置するロングアイランドの東岸一帯にはもともとアーティストのアトリエが多くあり、古くは19世紀〜20世紀初頭にかけてアメリカの印象派をつくったといわれるウィリアム・メリット・チェイスなどが、そして最近ではエリザベス・ペイトンなどもこのあたりで創作活動を続けているそうです。
この美術館はこのロングアイランドにゆかりのあるアーティストたちの作品約600点を収蔵しています。美術館の設計はスイスを拠点とする人気の建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロン。ハンプトンらしい草原に建てられた2棟の長い建物は、シンプルなデザインながら馬小屋を想像させるようでもあり、この土地に似合った建築コンセプトだと思います。
約3200㎡を誇る広大な館内は中央にまっすぐ伸びる廊下の左右に10の展示室があります。奥はオフィスとアーカイブの倉庫があり、手前にはカフェとショップ、そしてレクチャーやイベントが開催できるオーディトリアムやレセプションスペースも完備しています。特に夏のハンプトンはニューヨーカーたちにとっては社交場でもあるので、美術館がさまざまなパーティの会場にも使えるという趣向なのでしょう。
ハンプトンに行ったらぜひ訪れていただきたい新名所です。
Parrish Art Museum
パリッシュ美術館
279 Montauk Highway, Water Mill, NY, USA
+1(631)283-4600
11時〜18時(水〜月)
11時〜20時(金)
火曜、祝祭日休
料金 10ドル(水曜日は無料)
http://parrishart.org
Photos by Hufton + Crow
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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