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HELLO! FROM NEW YORK
この夏、いよいよニューヨークでも自転車のシェアリングシステムが始まりました。シティバンク銀行のスポンサリングによって始まったこのシステムは「シティバイク(Citi bike)」と呼ばれ、現在約4000台の自転車がマンハッタンとブルックリンにある、約600カ所の駐輪スポットに設置されています。
16歳以上であれば誰もが参加できるNYでのサイクリング。1日利用なら$9.95、1週間パスは$25、年間パスは$95です。ただし1回の利用は30分までというルールがあります。あくまでも、駐輪スポットから次のスポットまでの移動手段=市民の足といった位置づけなので、もし利用する機会があれば30分以上のサイクリングは追加料金がかかることは憶えておいたほうがいいでしょう。
このシステムが太陽光発電によるパワーシステムによってオペレーションされている、という点もユニークです。最近こういった自転車のシェアリングシステムはここ数年で世界的にも広まっていますが、同じシステムの自転車シェアリングはロンドンやワシントンDC、ボストン、ミネアポリス、メルボルン、トロントなどで利用されているそうです。
自転車自体の人気もニューヨークではますます高まっていますが、先日ローワーイーストサイドの公園で自転車を使ったポロ競技をやっている人々を見かけました。ポロと言えば本物の馬に乗り、また広大な敷地も必要ということで、スポーツの中で最もラグジュアリーといっていい種目かと思いますが、馬の代わりに自転車を使う、というアイディアには驚きました。
しかもストリートカルチャーの発信地とも言えるようなダウンタウンの公園で、若い男の子たちが器用に自転車を乗りこなしながら小さなボールを追いかけている様子は、本当にカッコいいのです! まさにスケボーカルチャーに通じるようなクールでアクティブな息吹を感じました。 こんな風に新しいスポーツやシステムがニューヨークのストリートからまた生み出されている、というわけです。
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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