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HELLO! FROM NEW YORK
ハイラインはダウンタウンのハドソンリバー沿いにある公園。使われなくなった古い鉄道高架を利用していて、トレンディなショップやレストランが立ち並ぶミートパッキング地区から、アートギャラリーが並ぶチェルシーという街を抜けた30丁目に亘る長い公園です。
地上約10mの高さに設置された貨物列車用の線路は1930年代に建造され、80年代まで使われていました。その後20年以上放置され、撤去されるという動きもありましたが、高架自体を公園として整備しよう、 という案が持ち上がり2009年の夏にセクション1(ガンズブールストリート~20丁目まで)が、そして2011年夏にセクション2(20~30丁目まで)の区間がオープンしました。
約20ブロック、全長約2kmの遊歩道はまるで空中庭園そのもの。道の両脇には季節の花々や植栽が植えられていながら、ところどころに古い線路の跡が見えることもあります。コーヒーやアイスクリームなどの屋台もあちらこちらにあり、途中にはベンチやデッキチェアなどもたくさん設置されているので、川沿いの風景を眺めながら日光浴や、読書を楽しむのに最適です。
ハイラインをまたぐように設計されたスタンダードホテル(13丁目)や、著名建築家フランク・ゲーリーが設計したIACビルディング(18丁目)、ジャン・ヌーヴェルによる高級コンドミニアム(20丁目)など、古い高架と新しい建築物のコントラストも見どころです。
現在、ハイライン最南端のガンズブールストリートのすぐ隣ではホイットニー美術館の別館が2015年のオープンに向けて建設中です。これはレンゾ・ピアノがデザインを担当し、完成すればまた新しいNYのランドマークのひとつになることは間違いありません。
NYは、新しいものが多く生まれる街ですが、今回ご紹介したハイラインのように、古いものも大切にしながら新しい用途を模索するという、創造性が溢れた一面もあるのです。
HIGH LINE
7:00~23:00 (6/1~9/30), 7:00~22:00 (10/1~11/30, 4/1~5/31),
7:00~19:00(12/1~3/31),
http://www.thehighline.org
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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地球に優しいアイディアが見つかる、グリーン・デポ。