NYにもさまざまな食のトレンドがありますが、今、街中に続々と増えているのはジューススタンドです。それも、果物を中心としたメニューより、ケールやほうれん草など野菜を中心としたミックスのグリーンジュースを出す店に人気が集まっています。

かつては材料を氷などと混ぜながらミキサーで混ぜて作るスムージータイプが主流でしたが、最近は原料の栄養素を破壊することなく搾汁し、喉ごしと口当たりの良さが特徴の「コールドプレス」という手法を売りにする店も増えています。

「オーガニック・アベニュー」は栄養学の権威であるデニス・マリが始めたジュースショップで、マンハッタン内に9店舗あります。ここでは”クレンズ・コンシェルジュ”という担当のスタッフがいて、お客さんの要望に応じた「ジュースクレンズ」のプログラムを考案してくれるというサービスもやっています。

これは3日間や1週間など期限を決め、ジュース中心の食生活をすることにより体内デトックスを試みるプログラムで、特にモデルやエディターなど、ファッションピープルの間で注目されています。毎日、自宅やオフィスへ配達をしてくれるのも人気の理由です。

「ジュースプレス」はローフードダイエットの研究で知られるフレッド・ビスキィ博士がメニューを監修しています。ローフードとは加熱によって食材の栄養素を損なわないよう、摂氏48℃以上で調理しない、というダイエット方法です。店にはジュースのほか、ランチメニューやデザート、スナックなども充実しています。

色とりどりのフレッシュジュースを朝一番に飲むのはなんとも気分がいいものです。ただ、だいたいミックスジュースで＄10前後はするので、決してリーズナブルとはいえない価格です。ジュースクレンズのプログラムも3日間で$200くらい。「ニューヨーカーは健康のためなら死んでもいい」というNY流のジョークが示すとおり、ここではいつの時代も美容と健康への関心が高いようです。