Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
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HELLO! FROM NEW YORK
NYの夏の楽しみ方はいろいろありますが、是非おすすめしたいのはセントラルパークなど各地の公園で開催される「サマー・ステージ」です。今年も6月の初めから8月の終わりまで、100以上のプログラムが企画されています。音楽から舞台、映画など多岐にわたる演目があり、全て入場無料というのは本当に素晴らしいことです。
サマー・ステージが初めて開催されたのは1986年。音楽のジャンルも、今ではジャズやロック、クラシックなどさまざまなコンサートが開催されるようになりました。
私もNYに引っ越して来てすぐの頃、スティングのライブをセントラルパークで観たことがあります。とくにNYの夜空のもと聴いた『Englishman in New York』は今も忘れられません。また、チーズやサンドイッチ、飲み物などピクニックの用意をして、ニューヨークフィルのコンサートに行ったのも楽しかったです。芝生の上でのんびりクラシックを聴きながら、黄昏れていく夏の夕べはとても素敵でした。
今年はヒップホップが誕生して40周年ということもあり、それにちなんだプログラムも多いようです。ヒップホップ界のゴッドファーザーともいわれるDJのクール・ハークがキュレーションするライブシリーズは楽しみです。また、イギリスのロックバンド、ゾンビーズ(6月15日)や最近インディーズシーンで人気急上昇中のエアボーン・トクシック・イベント(6月18日)も登場予定です。
ほかに私が気になっているのはブラジリアン映画祭(6月16日)やブルーノート・ジャズフェスティバル(6月24日)などなど……。アメリカでは最も人気があるといっていいモダンダンスの巨匠マーサ・グレアムが創始者であるマーサグレアムダンスカンパニーのパフォーマンスや、TVのコメディチャンネルと提携したコメディショーもあり、そのプログラムのバリエーションと質の高さはさすがです。
NYは物価が高いともいわれますが、実はこんなたくさんのイベントが無料で楽しめる、そんな民主的な一面もあるのです。
詳しいプログラムや公園の場所などは以下のサイトでご確認ください。
http://www.cityparksfoundation.org/summerstage/
※写真は昨年開催されたサマー・ステージの模様です。
Photos © City Parks Foundation
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
今、ニューヨーカーがはまっているジュースクレンズ。
グリーンマーケットで探す、ローカルフードとNYみやげ。