Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
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HELLO! FROM NEW YORK
最近、ニューヨークのレストランやカフェでよく聞くコンセプトが「Eat Local 」。地元で採れた材料を使い、日替わりのメニューを売りにしている店が多くなっています。日本にも地産地消という言葉があります。これはその地域で収穫された旬の食べ物を新鮮なうちに料理してお客さんに出せば、美味しいのはもちろんのこと、材料の運搬コストもかからず経済的、そしてエコでもある、という考え方です。
ニューヨーク州の北部には、今もたくさん農家があり、その多くがオーガニック農法で野菜や家畜を育てています。そんなNY近郊農家がつくる、旬の食材を手に入れるなら、NY各地で開催されているグリーンマーケットがおすすめです。もともとは1976年、たった12人のファーマーがマンハッタンの59丁目と2番街の駐車場で農作物を売ったのが始まりでした。現在では230もの農家や漁業者などが集い、ブルックリンやクイーンズなどNY全域で50以上のマーケットが開催されています。
中でも私がよく行くのはユニオンスクエアのグリーンマーケットです。ここはマーケットの中でも大規模で、野菜や果物、肉や魚、卵、牛乳などといった基本的な食材はもちろん、手づくりのチーズやめずらしいキノコ類、そして近郊のワイナリーで作られたワインなども売られています。青空の下、レシピを考えながら食材を見てまわるのも楽しいものです。
植木や花、ハーブの苗なども売られていて、春には桜の枝が、そして秋にはコスモスがといったように、ここに来ると季節の移り変わりも感じることができます。また旬の食材を求めて、レストランのシェフが買い出しをしている光景にも出逢ったりします。
ほかにはドーナッツやタルト、パン、アップルサイダーなども売られているので、おやつに買って、公園でひとやすみするのもいいですし、蜂蜜やラベンダーのサシェなどはNYのおみやげとしても喜ばれそうです。ニューヨーカーはもちろんのこと、観光客の方々にとっても訪れる価値のある、NYらしいスポットだと思います。
Union Square Green Market
North and West sids of Union Square Park
月、水、金、土曜日に開催。8:00~18:00
ほか、NY各地のグリーンマーケットの情報は以下のウェブサイトでご確認ください。
http://www.grownyc.org/greenmarket
NAVIGATOR
市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を雑誌や新聞に寄稿。NYコレクションの取材は10年以上続けており、CFDA(アメリカファッション協議会)ファッション大賞のデザイナーもノミネートしている。ほか、並行してブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材も継続中。2007年には『NYのおみやげ』(ギャップジャパン)を、2013年にはブラジル人イラストレーター、フィリペ・ジャルジンの作品集『スケッチ&スナップ』(六燿社)を編集、出版した。www.originalslope.com
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