Vol.51 トラッドな春夏スーツ服地の知識を蓄えれば仕事も快適にこなせる。
サマースーツの定番服地となるウールトロについて、ニューヨーカーのチーフデザイナーの声と共にその特徴を予習。今シーズンのス...
HELLO! FROM NEW YORK
小雪が散らついたり、なかなか春を感じる陽気にならないニューヨーク。気温は低くても陽の光に温かみを感じたり、3月からサマータイムが始まって日が長くなってきたりすると季節の移り変わりを感じます。ちなみにニューヨークの緯度は北海道とだいたい同じ。セントラルパークには桜並木がありますが、桜の開花はだいたい東京の1か月後ぐらいです。
なかなか春にならないニューヨークですが、キリスト教の復活祭=イースターの頃になるとようやく街も華やいできます。イースターの日程は年により変わりますが、だいたい3月の終わりから4月の初め。うさぎやひよこ、そしてカラフルな花のデコレーションが街にあふれます。
中でも圧巻なのはメイシーズ百貨店のフラワーショーといっていいでしょう。毎年工夫を凝らしたテーマのもと、ショップのウインドウや売場に本物の花や植物がディスプレイされるのです。今年のテーマは「アジア」。百貨店の目の前には特設のテントが設えられ、その中はまるで植物園のようにゴージャスなパビリオンになっていました。
胡蝶蘭や桜、アジサイ、ツツジ、チューリップなどなど、館内には多種多様な花々が咲き乱れています。ほぼ実物大といえそうな巨大な象の彫像や、インドの街角を連想させるマーケットのエキゾチックなディスプレイも非常に凝ったつくりになっています。
毎年このフラワーショーはイースターに合わせて開催されますが、このディスプレイはいつも評判が高く、全米はもちろん世界中からこれを観るためにやってくるお客さんが後を絶ちません。しかも入場は無料。そして帰り際には$10相当の商品券まで配布していました。世界最大の百貨店、メイシーズはやはりスケールも懐も大きいようです。
残念ながらフラワーショーは2週間限りですが、ニューヨークの公園はこれからが花盛りの季節です。ブルックリンやブロンクスの植物園ではオーキッドショーや桜祭りなどこの時期さまざまなイベントが企画されています。ニューヨークの春を感じに出かけてみてはいかがでしょうか?
Brooklyn Botanic Garden
1000 Washington Ave, Brooklyn, NY 11225 Phone: (718) 623-7200
http://www.bbg.org/
The New York Botanial Garden
Bronx New York, NY 10467 Phone: (718) 817-8700
http://www.nybg.org/
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市川暁子
フリーランスのジャーナリストとしてNYのファッションやカルチャー、ライフスタイルに関する記事を日本の雑誌、新聞に寄稿。 最近は、NYコレクションの他、ブラジルのサンパウロおよびリオのファッションウィーク取材を毎シーズン続けている。07年には初の単行本『NYのおみやげ』を出版。
www.originalslope.com
晴れた週末はブルックリンのフリーマーケットへ行こう。
NYの摩天楼をバックにしたヴィンテージのメリーゴーランド